はじめに

若年層や高所得層の老後準備はさらに進んだ

コロナ禍の真最中だった前回調査では、お金の使い道がなくて結果的に貯蓄が増える、いわゆる「コロナ貯蓄」の増加が世界的に観察されました。しかし、今回の調査では支出が増えて貯蓄が減った人も目につき始めました。ここでもインフレの影響が少なからず感じられます。

こうした中、日本は老後資金の積立てを減らした人が最も少ない国でした。特に若年層や高所得層では4人に1人が積立を増やしています(図表4)。

日本人は遠い将来までお金の心配をしている

どれくらい先までお金の心配をしているかを聞いた結果が図表5です。日本人は世界と比べて、遠い将来までお金の心配をしている人が多いことがわかります。


しかし、これは漠然とした不安とも言えそうです。老後資金として必要な額について明確なイメージを持っていない日本人は46%もいます(図表6)。グローバルの29%と比べても高い数字です。老後資金はこれくらい必要だが、実際にはこれだけ不足する、といった順序で心配をしているわけではなさそうです。

金融リテラシーを身につけることは、将来への漠然とした不安を取り除き、ウェルビーイングを高めるためにも大切といえましょう。

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