はじめに

山岡家、町田商店は?

力の源HDと首位争いをしている丸千代山岡家は、真逆の戦略を取っています。店舗は国内のみ、北海道・関東・東北・東海地区の主要幹線道路沿いに、豚骨ラーメン店「ラーメン山岡家」を出店。店舗数は2023年1月時点で176店舗となっています。すべての店舗が直営店で、基本的には24時間営業。メインの顧客は、トラックの運転手さんです。一部店舗では、シャワー室を設置して、運転による疲れをリフレッシュできるサービスも。こうなるとトラック運転手さん間の口コミで広がりそうですよね。

ラーメン山岡家の特長である濃厚スープは、創業者が直々に店長に伝授するこだわりよう。この味が作れない限り、店舗開店はしないため、店舗数が急増することは期待できませんが、しっかりとした太いファンがつきそうです。こちらも既存店の売上は好調で、今期2-7月の上期は前年比140.1%増となっています。

株価が出遅れているギフトHDは、横浜家系ラーメン「町田商店」を主体とした国内・海外直営店に加え、運営ノウハウや食材を提供するフランチャイズ店を運営。2023年4月時点で、直営店舗186、フランチャイズ店舗544ですが、2025年10月期には、国内1,000店舗体制を目標にしています。フランチャイズ展開なので、スピード拡大が期待できる一方で、飽きられてしまうリスクもチラつきます。

今期、2022年11月〜2023年7月までの既存店売上は117.5%と好調。店舗数は、1年間で25店舗増えています。ちなみに丸千代山岡家は、7店舗ですので、スピード感の違いが分かります。

3店舗の7月のみの既存店売上高は、力の源国内120.7%、力の源海外109.0%、丸千代山岡家126.0%、ギフトHD116.4%と、この暑さでもラーメン愛は堅調で、夏バテ気味のわたしからすると驚愕です。

すでに株価もかなり上昇しているラーメン株ですが、さらにここから上昇余地があるかどうかは、今後も既存店の売上高や客単価が低下しないことが大事な条件となります。

奇しくも円安で、外国人観光客から見ると、1,000円以下のラーメンはかなり安く感じるでしょう。味のクオリティは各社とも高レベルですし、日本食の代表としてラーメンが好んで食べられるのは容易に想像がつきます。

ラーメンが伸びるのは困りますが、株価はまだまだ伸びてほしいですね。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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