はじめに

保険は見直しの余地あり。「その他」の内訳を把握して

月々44万円の手取り収入に加えて年間ボーナスが220万円あるので、世帯の手取り収入は748万円になります。年間の支出が360万円(月30万円)とのことですが、ボーナス220万円のうち貯蓄に回しているのが148万円なので、特別費が72万円ほどあるものとします。

年間で貯蓄や投資に回すことができるのは316万円となり貯蓄率は42%を超えています。

支出には特に大きな問題はありませんが、お子さんがいないので、死亡保険などは基本不要です。医療保険についても、公的な保障もあるので預貯金が1,000万円あればとくに必要ないでしょう。

また、「その他」の12万5,000円は内訳がないので、「何に使いすぎているか」などがわかりません。将来FIREを考えている場合は、支出のコントロール力が問われますので、内訳をしっかり把握することが肝要だと思います。

FIRE達成に必要な金額は1億2600万円?

一般的に、FIREは1年の生活費の25倍の資産があれば、その資産を適切に運用しながら4%ずつ取り崩しても30年以上資産が枯渇する可能性が少ない(むしろ増えていることが多い)という理論が前提になります。

現在の生活費は家賃が含まれていないので、退職後は札幌で2LDKに住むことを考えて、6万円の家賃がかかるものとします。

月に30万円の生活費と6万円の家賃、また特別費が72万円かかっている場合は、年間で36万円×12カ月+72万円=504万円になります。この25倍の資産がFIREの条件とすると、504万円×25=1億2,600万円が必要になります。

この1億2,600万円を作るために、毎月20万円を投資に回し、全世界株式のインデックス・ファンドに投資をした場合、どれくらいの期間が必要になるのでしょうか。期待値7%を上限に、5%、3%とシミュレーションすると、20万円を毎月積み立て、1億2,600万円に到達するまでの期間は、

平均7%で複利運用できた場合は、22年1カ月
平均5%で複利運用できた場合は、25年10カ月
平均3%で複利運用できた場合は、31年7カ月

ということになります。

支出を減らすorサイドFIREという選択肢も

投資は、全世界株式ETFのVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)に投資する予定なので、ここ30年の運用成績をみても7%は不可能な数字ではありません。

運良く7%で運用できた場合、22年後は61歳ということになります。

実際は、1,000万円の貯蓄がすでにあり、240万円がすでに投資に回っているので、50代で目標金額に達成する可能性もあります。

仮に1,000万円を一括で投資に回し、毎年240万円を積み立て投資にまわした場合は、1億2,600万円まで19年で到達することになります(20.315%の税金は考慮していません)。

どちらにしても、かなり長い時間がかかることから、もう少し早く楽な状態を作りたい倍は、支出を減らすか、公務員をやめたあとも無理のない範囲で収入を得ていくサイドFIREという考え方があるので、詳細をシミュレーションしていきたいと思います。

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