はじめに
【3】「地政学リスク」とは?
「地政学リスク」とは、国際関係の変動や地域的な紛争、政府の政策変更、天災などの要因が投資のリターンに影響を与えるリスクを指します。
最近ではウクライナ有事もあり、戦争という地政学リスクが注目されているように思います。戦争に関する相場格言として、「遠くの戦争は買い」や、ナポレオンが敗れたワーテルローの戦い(1815)での値動きを利益に変えたネイサン・ロスチャイルドが言ったとされる「銃声が鳴ったら買え」などが有名ですが、戦争が始まると緊張感や投資家心理の冷え込みなどから株価が下がる傾向にあります。そして戦闘が実際に開始されると買い戻されやすいと言われています。
10月7日(土)から中東地域での戦闘の激化が報じられています。中東の戦闘激化による供給減少懸念から原油価格が上昇。一方で「地政学リスク」から利上げが控えられるのではとの観測などから金融引き締めの長期化懸念が後退するなど、相場の動きにつながっています。
「地政学リスク」に関しては投資先国や地域の政治動向、国際関係の緊張度、内政の安定性を評価することが重要です。投資先を複数の国や地域に分散させることで、地政学リスクを軽減することや、定期的に国際ニュースや専門報告をチェックして、地政学リスクの動向を把握していきましょう。
次回も引き続き投資のリスクを紹介
さて今回は市場リスク、信用リスク、地政学リスクについてお伝えしました。いかがでしたでしょうか。
あなたが投資しようと思っている商品にどのようなリスクが考えられるのかを把握し、あらかじめ資金管理や、思惑と外れた値動きをしてしまった際の対処を考えておくなど備えておくことが、投資をする上では大切だと考えます。
そして、投資をする上で考えられるリスクは実はこれだけではありません。来週はさらに考えうるリスクについてお伝えいたしますのでお楽しみに。少しでも皆様の投資の参考にしていただければ幸いです。
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