はじめに
つみたてNISAのメリット
つみたてNISAは、中長期の目線で資金を「増やす」という目的をお持ちの方におすすめです。
通常、株式や投資信託などの金融商品を売買することで得た利益や、受け取った配当に対して、約20%の税金がかかります。NISAを活用すると、投資で得た利益が非課税になるという点が最大の特徴であり、メリットです。
2023年現在のつみたてNISAの非課税枠は年間40万円、非課税での保有期間が最長20年となっています。来年の2024年からは新制度となり、つみたて投資枠での年間の非課税枠は120万円に増額され、保有期間も無期限となるため、さらに使いやすい制度となります。
また、少額から始めることができ、途中で積立金額を変更することも可能なので、無理なく自分のペースで積立を行うことが可能です。
さらに、長期でつみたてを行うことによって複利効果も期待できます。投資信託では、運用実績に応じて分配金が支払われますが、これを元本に組み入れて再投資することで、「利益が利益を生む」状態を作り出すことができます。これが「複利」です。
つみたてNISAは、分配金を毎月受け取らずに再投資に回す商品が制度の対象となるため、複利効果を期待しやすいといえるでしょう。これは新NISAでのつみたて投資枠でも同様です。
例えば、子どもが生まれてから毎月1万円ずつを年利3%で18年間積み立てると、18年後の積立金額は約285.9万円となり、元本合計が216万円なので、運用利益は約69.9万円となります。
※概算のため、手数料や税金などは考慮していません。
つみたてNISAのデメリット
つみたてNISAは投資なので、元本保証はなく、元本割れの可能性があることはしっかりと認識しておく必要があります。また、NISAは損益通算や繰越控除の対象外のため、損失が出ても他の課税口座の利益と相殺したり、損失を繰り越したりすることはできません。
特に、今回のような「大学費用」という目的がある場合は、資金が必要になる時期が決まっています。投資成績がよくないからといって、入学金の支払いを待ってもらえる訳ではありません。
ただし、「長期・積立・分散」で投資を行うことで、投資のリスクをおさえた運用を行うことは可能です。そのため、NISAを始める場合はできるだけ早くスタートし、長期間にわたって積立を行うことをおすすめします。