はじめに
【5】特定の銘柄への集中投資
集中投資することもできれば避けた方が良いでしょう。投資可能な全資金を一点に投じてしまうと、その商品に関連するリスクが高まります。分散投資を心がけてリスクを軽減する策を講じることが大切でしょう。ETFや投資信託で分散投資することも選択肢になります。
特定の業界や企業の株にばかり投資をすることで、該当する分野に特有のリスクに大きく影響される可能性がありますので、投資をする際は投資先に偏りがないかもチェックしましょう。
NISA口座と通常の口座(一般口座)を持っている場合、それぞれの口座内での投資の収益や損失を合算することはできません。つまり、NISA口座内で利益を上げても、一般口座で損失を出しても、それらを相殺することはできないのです。具体的な例を考えてみましょう。
NISA口座で100,000円の株式を買って、1年後に120,000円で売却して20,000円の利益が出ました。一方、一般口座では50,000円の株式を買って、1年後に40,000円で売却して10,000円の損失が出ました。
この場合、NISA口座の利益と一般口座の損失を合算することはできず、それぞれの口座内での収益や損失は独立して計算されます。NISA口座の利益は税金がかからない一方で、一般口座の損失には税金の軽減などはありません。つまり、投資家はNISA口座と一般口座を別々に管理し、それぞれの利点やルールを理解して資産運用を行う必要があります。損益通算は口座間では行えないため、注意が必要です。その点でもNISAの非課税枠の投資戦略はNISA口座内でどうするか考えた方がよいでしょう。
【6】短期の成績に一喜一憂し頻繁に売買する
思惑と外れた時に恐怖心からすぐに売ってしまうなどの行動もよく耳にします。新NISAでは初心者の方は長期投資を考えている方が多いのではと思いますが、長期で投資しようと考えていたはずなのに株価の短期的な動きに一喜一憂し、頻繁に売買を行うことで、手数料が増えてしまったり、大局的な視点を失った投資となる可能性があります。
こうした行動を避けるためには、始める前に投資戦略や目的などをマインドセットすることが大切です。市場は時に感情に動かされます。投資家心理や、市場の恐怖や欲望がどのように株価に影響するかを理解することは、冷静な判断を下すうえで重要です。
みなさまの投資の参考に少しでもなれば幸いです。
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