はじめに
特に注意が必要なケース
継続雇用ではなく、転職する場合はその新しい勤め先で企業型DCの加入資格があるのかどうかを確認しましょう。もし60歳時点で企業型DCの資金を老齢給付として引き出してしまうと、せっかく次の会社で企業型DCへの加入資格があるにも関わらず、加入できなくなってしまいます。
50代後半で会社が企業型DCを導入してそこで始めて加入者となったという場合、60歳時点で加入期間が10年に満たずに老齢給付の受給権が発生していないこともあります。その場合、老齢給付の受給権が発生する年齢まで、企業型で運用のみを継続していると思いますが、iDeCoに併用加入して積立をする方が賢明です。
厚生年金に加入せずアルバイトのような形で働く場合、公的年金に任意加入する場合のみ、その期間だけiDeCoへの加入が可能です。しかし過去に保険料の未納がなければ任意加入ができません。
確定拠出年金の受取り方は、様々なバリエーションが考えられ、一概にどれが良いとは言い切れません。特に企業型DCとiDeCoは併用が認められるため、更に選択肢が増えます。また60歳以降の生活資金の用意や公的年金の受取り方なども踏まえて考える必要があります。
複雑すぎて面倒だと思わずに、専門家へ相談するなどしてご自身なりのベストな受取り方を選択していただきたいと思います。