はじめに
老後の思わぬリスクとして、親の生活費や介護費の負担が挙げられます。対策としては、親の財産状況の把握が有効ですが、「お金の話は親子であってもしづらい」と後回しにされがちです。今回は筆者が実際に親の財産状況を把握した経緯をお伝えします。
高齢の親を金銭的に支えるリスク
みなさんのご両親は今何歳でしょうか? 50代の方だと、親世代は80代、90代といった方が多いのではないでしょうか?
さすがにその年齢になると病気になる方も多いですし、認知症を発症する方も多くなります。それまで親世代だけで暮らせていたとしても、だんだんに誰かの手が必要になってきます。
子世代が親の近所に住んでいれば容易にサポートもできますが、そうではない場合、子世代の暮らしに大きなしわ寄せがくることがあります。また、物理的な負担に加えて、金銭的な負担が発生することもあります。
親の介護に専念したために自分自身の老後の準備ができなかったという方や、親へ多額の金銭的援助をし、自分の資産が減ってしまったという方もいらっしゃいます。そうならないためには、親世代は親のお金で老後が完結できるのかどうかを把握することが必要です。もし、経済的支援が必要な場合は、どのくらいするのか、できるのかを考えておかないと、自分自身の老後の生活設計も大幅な変更を余儀なくされてしまいます。