はじめに

2023年12月は「IPO祭り」開催となるか


2018年以降は、東証マザーズ(現在は東証グロース)を中心に新興市場が低迷しており、人気銘柄といえども買いが長く続かなかったため、人気がすぐに離散してしまっていたことが、これらの実績に大きく影響しているものと思われます。ただ、初値が公開価格の2倍以上に上昇した人気銘柄については、初心者は手を出さないのが無難と言えそうです。反対に、初値が公開価格を割り込むような不人気銘柄は、狙ってみる価値がありそうです。

2023年は、日経平均株価が年初の2万6000円割れの水準から、11月下旬には3万3853円まで大きく上昇しました。IPOを含む新興企業が多く上場する東証グロース市場は、東証グロース市場250指数(旧マザーズ指数)が6月に一度高値をつけたものの、それ以降は急落し、新興市場を中心に売買している個人投資家にとっては、厳しい年になっています。ただ、同指数は10月下旬から急上昇に転じていて、ようやく反撃ののろしを上げたといったところ。IPOの相場は新興市場の動向に影響を受けるため、2023年12月は個人投資家の資金が集中し、IPO株が次々と値を上げる「IPO祭り」開催となるかもしれません。

11月末時点で、すでに15社のIPO株が12月に新規上場する予定です。新興市場が弱含みで推移していたせいか、ここ数年に比べると数が若干少なくなっていますが、その分、多数の人気銘柄が出てくる可能性があるでしょう。もっとも、前述したように、将来有望だからといって、初値が暴騰した銘柄に飛び乗ろうとするのはハイリスク。そうした銘柄の買うのであれば、少なくとも1、2カ月は株価の動向を見てからのほうが良さそうです。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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