はじめに
新NISAとiDeCo、向いている人は?
新NISAとiDeCoどちらを優先するのかの判断基準をまとめたのがこちらです。
著書「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)より
新NISAは多くの金融機関では1000円、ネット証券では100円と少額から始められますので、少額から投資を始めたいという方に向いています。また、老後資金以外のさまざまな資金用途でお金を貯めたい人、個別株に投資したい人、60歳以上で長期投資したい人は新NISAがいいでしょう。
iDeCoは60歳まで原則として資産の引き出しができないため、老後資金以外での目的で活用するのは適していません。また、どの金融機関でも口座開設時に2829円(税込)、運用中に毎月171円(税込)の手数料がかかり、金融機関によっては月数百円の口座管理手数料がかかることもあります。よって、iDeCoの掛金は最低月5000円からですが、掛金額を少なくしていると、掛金に占める手数料の割合が大きくなり、資産を増やす面では効率が悪くなります。「毎月1万円以上」と記載しているのは、そうした手数料面を考慮したためです。
月10万円など、まとまった金額が投資できるなら、新NISAとiDeCoは併用すべきでしょう。たとえば、企業年金のない会社員なら、月2万3000円をiDeCo、残りの7万7000円を新NISAで投資します。
著書「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)より
年3%で運用できれば、新NISAとiDeCo合わせて、20年後には3283万円になります。
新NISAだけを利用するよりも、iDeCoを活用することで、所得税率20%であれば、所得控除の効果で税金は年8万2800円安くなり、20年間では165万6000円得する計算です。