はじめに
注目イベントが目白押し!
ここからは、やや駆け足でその他の注目イベントを紹介しましょう。まず、3月30日(土)に東京・お台場ビッグサイト周辺で開催を予定しているFE(フォーミュライー)レース。日本で初めて公道で行われるビッグレースとして、国内外の注目が集まっています。同レースは、同じカーレースのF1(フォーミュラワン)と比べると注目度は下がりますが、FEは現在のEV(電気自動車)の最先端技術が結集したFEカーを公開する場。そのため、EV関連企業の耳目がギュッと集まるレースです。1月24日、EV世界大手のテスラの決算が不調に終わったことで、EV市場の目先の動向を心配する声が上がっていますが、EV市場の将来的な拡大は必至の情勢です。お台場でFEレースが開催されることで、国内のEV市場に熱視線が注がれるきっかけの1つになることは確かでしょう。
個人的に注目しているのが、3月中に京都宇治市で開業を予定している「ニンテンドーミュージアム」。ゲーム大手の任天堂が過去の歴代ハードやソフトなどを展示する博物館です。一個の博物館に注目する理由は、現在、「任天堂の次世代ハード機に関する具体的な情報」が待ち望まれているため。現行ハード機のNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)が2017年に発売されてからすでに7年が経過していて、ゲーム愛好家からは「そろそろ次世代機について具体的な内容が出てきても…」との声が上がっています。その情報がニンテンドーミュージアム開業に合わせて出てきても不思議はありません。次世代ハードの出来次第な側面はあるものの、それがゲーム業界に大きな一石を投じる可能性はあります。ゲーム関連株は個人投資家の注目度が高く、2024年に起こり得るイベントとして注目しておきたいところです。
ニンテンドーミュージアムに加え、「ヒルトン京都」を中心に外資系の有名ホテルが次々と京都で開業を予定していることも要チェックでしょう。京都は日本を代表する観光地として知られているのは周知の通り。有名ホテルの開業によって、一段とインバウンド需要が盛り上がることが予想されます。また、6月6日には東京ディズニーシーに新エリア「ファンタジースプリングス」がグランドオープンする予定です。おそらく、同園は国内外の観光客で大賑わいとなるでしょう。
そのほか、中国の春節(2月10日~17日)と全国人民代表大会(全人代、3月5日)、フランスの「夏季オリンピック・パラリンピック」(7月26日~8月11日)、日本の自民党総裁選(9月)、台湾半導体大手TSMCの熊本第一工場の稼働(12月、第二工場と第三工場の動向含む)、ビットコイン半減期(3月~4月頃)なども注目すべきイベントとして挙げられます。
今回は2024年の注目イベントをざっくりと紹介してきました。株式投資は、こうしたイベントからどんな注目テーマが生まれ、どんな銘柄が人気化するのかを予想する「連想ゲーム」でもあり、それを株式投資の醍醐味として挙げる投資家が少なくありません。試しに、会社帰りの電車の中や寝る前、休日のうちの1時間でも連想ゲームに興じてみてはいかがでしょうか。
参考
第一生命経済研究所「春闘賃上げ率の見通し(改定版)」
日本総研「米国経済、トランプ再選で高インフレ・低成長も」