はじめに

今後はどうなっていくのか

日経平均株価とは、日本経済新聞社が、東京証券取引所プライムに上場する銘柄のなかで売買がしっかりなされているかなどの市場流動性の高い225銘柄を選び、その株価をもとに算出する指数のことです。日本を代表する225銘柄で構成されているといえます。

構成銘柄は定期見直しにより入れ替えられます。今週3月4日に市場流動性の観点から日本経済新聞社がディスコとソシオネクストを、セクター間の銘柄過不足調整でZOZOを新たに日経平均に採用することが発表され、それに伴い宝ホールディングス、住友大阪セメント、大平洋金属が除外されます。4月1日の算出から適用するとのことです。このように市場流動性やセクター間のバランスを考慮して見直しが行われます。

株価が高い銘柄の影響を受けやすい指数で、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、KDDIなど寄与度の高い銘柄の値動きに影響を受けやすいといえます。今回は半導体関連銘柄が増えることになるためその点に注意が必要です。

今が割高なのかというと、1989年末のバブル期と比較すると割高ではないように感じられる方も多いのではないでしょうか。

報道によれば、企業の純利益は1989年度は約18兆円で2022年度は約74兆円(構成銘柄は3分の2入れ替えられている)、一株あたり利益は約4倍となっており、企業業績も寄与しているよう。ただ平均給与は1989年は約402万円で2022年は約457万円とあまり変わっていません。バブルの頃と比較するのはかなり時間が経っていることもありあまり現実的ではないのかもしれません。

プライム市場の上場企業を中心とする1430社の2024年3月期の純利益合計額が47兆円を超え、過去最高の見通しとなっており、日本市場としては業績が良くなっているなかで賃上げがしっかりなされていき日本全体の景況感が上向いていくことが重要でしょう。

また海外投資家は、日本の株式の売買高の60%以上を占めており、10%台だったバブル期と比べて相場への影響力が大きくなっています。日経平均の今後を考える上では海外の市場動向や為替の値動きは注視する必要があるでしょう。

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