はじめに
iDeCoとNISA、どちらを選べばいい?
すでにNISAをされている方やこれからNISAを検討されている方は、iDeCoとNISAをどう使い分ければ良いかを悩まれるかもしれません。
NISAとiDeCoは国の用意した制度であることや税制上のメリットがあるなど、似ている部分はあります。しかし、利用する目的は大きく異なることを理解しておきましょう。
現役時代の生活のための資金や、子どもの教育資金等はすぐに引き出せる預貯金や、いつでも売却できるNISAを中心とした資産作りをしていきたいところです。その上で、iDeCoでは老後資金の準備として活用していきましょう。どのような割合で資金を振り分けていくかは1人1人のライフプランで異なってきます。
現役時代の収支、今後の予定、老後のプランなどライフプランを作った上でご自身にあった資産形成計画を立てていきましょう。iDeCoは最低月額5,000円から始めることができます。まずは少額から始めてみて、様子を見て金額を増やしていくこともおすすめします。
注目されているiDeCo制度改革の3つのポイント
2024年は以下の3点においてiDeCoの制度改革が検討されています。
- iDeCoの加入可能年齢の引上げ
- iDeCoの拠出限度額の引き上げ及び受給開始年齢の上限の引上げ
- iDeCoの手続きの簡素化
これらの制度改正により、さらにiDeCo加入の動きが広まることも考えられます。
制度は利用しないことには何の意味も持ちません。「よくわからない」で済まさず、「自分にはどんな影響があるのか?」を意識して、今後の制度改正についてもアンテナを張るようにしましょう。
iDeCo利用時はライフプラン作成とセットで
iDeCoの利用者は年々増加しており、令和5年12月時点で約317万人が加入しています。しかし、人口比でみると加入者は5%程度で、普及率にはまだまだ課題が残ります。
制度開始から20年以上経った現在でも普及率が低いのは、国民一人一人が自分のライフプランを考えられていないからだと筆者は考えます。
収支を把握し、今後のライフプランをしっかりと考えれば、自ずとiDeCo加入の選択肢も出てくるのではないかと思います。iDeCoはうまく活用すれば老後の資産形成において、力強いサポーターになります。ライフプランを考え、しっかりと老後に向けて資産形成をしていきましょう。
【監修】伊達有希子/ファイナンシャルプランナー(CFP、1級FP技能士)
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