はじめに

セカンドライフもお金の心配なく生活したい。そのために、老後資金の準備をどのような方法で始めようかと悩んでいる方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

老後の資金作りの方法として、NISAやiDeCoが注目されていますが、保険を活用することもできます。そして、保険のなかでも運用して将来のお金が増える可能性のある投資型年金保険は、「保険会社から契約を提案された」「最近契約した」という話を伺うこともしばしば。

しかし、投資型年金保険は、契約期間が長期に及ぶこと、短期間での解約だと手数料が取られるケースもあること、などの理由から加入時には慎重に検討する必要があります。今回は、投資型年金保険について、FPが事例をまじえて確認すべきポイントについて解説します。


投資型年金保険ってどんな保険?

投資型年金保険は、「変額個人年金保険」とも呼ばれます。株式や債券などの投資信託で資産を運用し、運用実績によって将来受け取る年金額や死亡保険金額、解約返戻金が変動する個人年金保険です。

投資型年金保険には、受け取る年金総額に最低保証があるものとないものがあります。また、契約期間中に解約した場合、解約返戻金には最低保証のないものがほとんどです。年金受取り開始前に死亡したときの死亡給付金は最低保証があるものが多いですが、ないものもあります。

保険料の払い込み方法は、一括払いや年払い、半年払い、月払いなどを選択できます。保険を比較する際には、細かな条件について、各保険会社の契約内容を詳しく確認するようにしましょう。

投資型年金保険への加入前に抑えるべき3つのポイント

投資型年金保険への加入を検討する際、抑えるべきポイントは3つあります。

1.コスト
投資型年金保険は、契約にあたって諸費用がかかります。契約初期費用や保険関係費用、運用関係費用、年金関係費用、解約控除などがかかります。契約初期費用はかからず、解約控除がかかるものや、反対に契約初期費用が引かれて、解約控除がかからないものなど、保険会社によってかかる費用に違いがあります、契約前にどういった諸費用がかかるのか、しっかりとチェックしましょう。

2.中途解約しづらい
投資型年金保険は中途解約した場合、払い込んだ保険料が最低保証されない場合がほとんどです。また、その時の運用実績や解約控除などの諸費用により元本を下回る場合があります。逆を言えば、使わないようにお金に鍵をかけてくことができる点はメリットです。なるべく受け取り開始までは使わない予定の余裕資金で始めるようにしましょう。

3.運用実績によって受取金額が変わる
投資型年金保険は保険会社が決めた資産配分で株や債券といった投資信託で運用する金融商品です。そのため将来受取ることができる金額は運用実績によって変動します。想定よりも年金額が下回る可能性があることは肝に銘じておきましょう。

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