はじめに
いろいろな買い方があるゴールド投資
ゴールド投資と言っても様々な方法で投資することができます。大きく3つに分けた上でそれぞれの特徴を見ていきましょう。
1.現物
ゴールド投資というと現物をイメージする方が多いかもしれません。金地金や金貨(コイン)、金のアクセサリーなどの現物を購入することで、金に投資をすることができます。現物を購入する場合、まずは厳格な審査に通過した「適合品」と言われるGDB(グッドデリバリーバー)を選ぶのが、安全性が高くおすすめです。日本国内であれば田中貴金属工業や三菱マテリアルなど、GDBを作ることができるメーカーから購入することができます。
また、初心者の方はいきなり一括で購入するのではなく、純金積立から始めるのも良いでしょう。月々最低3,000円程度から積み立てることができます。ある程度積み立てれば、実際に現物と交換することも可能です。
現物で保有できることは何よりもゴールド投資の魅力ではありますが、一方で盗難や紛失の可能性もあるため保管には注意が必要です。また場合によっては購入時、保管時、引き出し時に手数料がかかることもあるためコストがどれくらいかかるかは確認しましょう。
2.ファンド(投資信託)を購入する
ゴールドに連動したファンドを購入することもできます。購入時のコストがかからないファンドや、NISAで購入することができるファンドもあるため手軽に始めることができます。代表的なファンドは「三菱UFJ 純金ファンド」や「ピクテ・ゴールド」などです。あくまで金と連動するファンドなので、現物と交換することはできません。
また、購入時にコストがかからなくても、運用時にはファンドの運用管理費用がかかる点は押さえておきましょう。証券口座のみで運用資産を管理したい方や、NISA口座の非課税メリットを享受したい方はファンドで購入するのがおすすめです。また、ファンドは非上場のためリアルタイムでの売買はできず1日に1回価格が決まります。リアルタイムでの売買がしたい場合は次のETFを選ぶのもいいでしょう。
3.ETF(上場投資信託)を購入する
ファンド同様、証券会社を通じてゴールドに連動するETFを購入することができます。ファンドとは違い、上場しているためリアルタイムでの売買ができます。また、円建てだけではなくドル建てのETFもあるため、ご自身の投資スタンスに応じて臨機応変に選ぶことができます。
ETFもファンド同様にNISAを利用できる銘柄が多く存在します。また、一部については所定の手続きを踏めば現物と交換することができるのも特徴的です。
ゴールド投資も「長期」「積立」「分散」が大事
資産形成において大切なのは投資の三原則と言われる「長期」「積立」「分散」です。ゴールド投資も同じように当てはめて考えることができます。基本的には長期投資を前提に、コツコツと積み立て、他の資産とのバランスを考えて分散をしましょう。
ポートフォリオに組み入れる場合の目安は5%~10%くらいが理想ではないかと筆者は考えます。ゴールドは性質上、有事の際に威力を発揮する資産です。株式やファンドなどを中心に資産形成をしつつ、有事に備えてポートフォリオの一部をゴールドにしておくのが良いと考えます。ただし、資産形成において正解はありません。ご自身の理解の及ぶ範囲内で、無理のない資産形成を心がけましょう。
【監修】伊達有希子/ファイナンシャルプランナー(CFP、1級FP技能士)
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