はじめに

自由診療の保障が重要

がん保険を選ぶときに、近年は重要な保障があります。それは自由診療です。最近は、がん保険の特約で自由診療が充実してきました。

がん治療の場合には、健康保険があるので自己負担は少ないと述べましたが、自由診療を選んだ場合には、健康保険と自由診療を一緒に受けることができません。自由診療と一緒になると健康保険部分も全額自己負担になり、月額の治療費は100万円を超えることもあります。

また自由診療は、全額負担になりますので、高額な治療費が必要になります。SBI損保「自由診療の治療費は高額になる場合もある」によると、未承認の抗がん剤を使うと治療期間5か月で約5100万円という試算がでています。これが全額自己負担になるのです。もし自由診療を受けるとしたら、自分の命か、家族の生活か、究極の選択を迫られる事態になるかも知れません。

なぜ、自由診療ががん治療で重要になったのかというと、日本ではがん治療薬の新薬の認可がとても遅れているからです。国立がん研究センターのデータによると、日本での未承認薬は116品目、適用外薬は66品目、合計182品目が自由診療になっているのです。

近年ではがんゲノム医療により、遺伝子に基づくがんの治療薬がわかるようになってきました。そのときに、自分のがんに合う薬が未承認薬だった場合、自由診療になってしまうこともあります。がん保険を選ぶ際には、この自由診療の特約もぜひ付けておきたい保障です。ただし、保険会社によって、自由診療の要件が異なります。

がん保険は、がん治療とともに変化している

20年前のがん治療は、手術が中心になっていました。ですから、がん保険は、入院・手術の保障が中心でした。しかし、いまは抗がん剤治療、放射線治療など選択肢が増えています。そのため昔のがん保険では、カバーできない保障が出てきています。つまり、がん治療の進歩にあわせて、がん保険も変化しています。ある一定の時期で、がん保険を見直していく必要があるでしょう。

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