はじめに
絶好調「サンリオ」の決算は?
勝ち組のサンリオの決算を見てみましょう。
画像:サンリオ「2025年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
2024年8月2日に発表された2025年3月期第1四半期決算は、①売上高28,911(百万円)②前年同期比+42.3%、③営業利益10,746(百万円)、④前年同期比+80.2%の増益とこちらは絶好調。
同時に営業利益の上期予想を12,600(百万円)→18,300(百万円)、通期予想を30,000(百万円)→37,100(百万円)と上方修正、さらに配当も10円増額し、ピカピカの決算内容になっています。4-6月期だけで見ても、営業利益は過去最高益で、1-3月期の5,562(百万円)から、倍近くに増えているのも目を惹きます。
ご存知、サンリオピューロランドは全室内型のテーマパークです。7-9月は、屋外型のテーマパークから避難してくる来園者が増える可能性が高く、引き続き業績はよいと予想されます。
ただ、サンリオの場合は、売上の中でピューロランドの売上比率は13%程度です。メイン事業は、キティちゃんを筆頭とするキャラクター商品の販売&ライセンス事業です。一方のオリエンタルランドは、ディズニーランド&ディズニシーの売上が83%ですから、天候の影響をモロに受けてしまいます。最近は、ゲリラ豪雨などの異常気象が多いため、天候に左右されないことが、サンリオの大きな強みとなり、それも株価の開きをもたらしているのかもしれません。
他の屋外型、屋内型施設の状況は?
屋外型でいえば、富士急ハイランドを運営する富士急行の株価もさえません。富士山が見える好立地を考えれば、インバウンド需要を取り込んで、業績絶好調!かと思いきや、今期25年3月期の営業利益予想は8,700(百万円)で、前年比ではわずか6.7%の増益予想です。
画像:TradingViewより
一方、屋内型では、ボウリングやカラオケなど室内の複合エンタメを運営するラウンドワンは、株価堅調。8月5日の大暴落からの戻しも早く、あっという間に高値を更新しました。富士急ハイランドは、5日の下げからの戻りも弱く、その後、さらに安値を割ってしまいそうです。
もちろん天候だけが株価の明暗を分けているわけではありませんが、極端な猛暑は少なからず影響を与えているようです。今後も異常気象は続くと考えられます。銘柄選びは、天候リスクも踏まえて選んだほうがよいのかもしれません。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
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