はじめに

全世界の高配当株に分散投資できるSBIのファンド(投資信託)が10月に運用開始されます。そして楽天からは、日本では買えなかったETFに投資するファンドが9月に運用開始されました。投資家の注目を集める両ファンドの特徴と魅力を紹介します。


SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)

まずは、「SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)」から。愛称は「スマートベータ・世界高配当株式(分配重視型)」。

8月28日にSBIグローバルアセットマネジメント株式会社が新規設定を発表しました。当初募集は9月13日(金)〜9月30日(月)で、10月1日(火)が設定日です。当初申込期間とは運用開始前に購入の申し込みが受け付けられる期間のこと。この期間に申し込むと、設定時の基準価額(通常10,000円)で購入できます。

米国、欧州、日本、新興国を投資対象とするマザーファンドが投資対象となっており、各投資対象国・地域において、各種市場指数の構成や時価総額比等を勘案の上、独自の基準に基づき銘柄の選定およびポートフォリオの構築を行いますとのこと。

魅力は低コスト

このファンドの魅力は、日本を含む公募投資信託のグローバル株式型で最低コストを実現したという点です。

信託報酬率を年0.055%(税込)に抑えると共に、実績運用報酬を徴収しないことで、グローバル株式(含む日本)に投資するインデックスファンドを含めた公募投資信託として最低コストでの投資機会を提供するのが趣旨のようです。

主要投資対象の利回りは2024年8月26日基準モデルポートフォリオの実績配当率で、年4.00%、高利回りですね。ただ、この利回りをキープできるかは保証ができないというのは注意ポイントです。

分配月は毎年2・5・8・11月の各20日(休業日の場合は翌営業日)、初回分配金支払い決算日は2025年2月20日を予定しています。なお4つのマザーファンドの配分比率は固定ではなさそうです。

「スマートベータ・世界高配当株式(分配重視型)」は、このように低コストや利回りの魅力で人気化が予想されます。個人的にも長期投資では保有コストが安くて地域分散が全世界で、かつ高利回りというと、選択肢として検討する価値があると思います。また、新NISAの「成長投資枠」対象予定とのこと。長期保有で複利の恩恵も得つつ、成長での利益も狙うのであればNISAとも相性が良さそうです。

ただし、これは新規設定のファンド全体に言えることですが、実際の資産配分がどうなるかわからないなどのことから、少し様子を見た方がよいかもしれません。

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