はじめに

年収からみるiDeCoの節税効果の目安

もっとも、自分の課税所得がいくらかすぐにわかる人はあまりいないでしょう。そこで、年間の掛金が24万円だった場合にいくら節税できるのかの目安を年収別に紹介します。

なお、以下の試算は所得控除が基礎控除と社会保険料控除のみ、社会保険料は年収の15%と仮定していますので、あくまでも参考情報として確認ください

<iDeCoの節税効果(年収換算)>

(株)Money&You作成

年収500万円なら、所得税率10%・住民税率10%ですので、年間の節税額は4万8000円。これが30年続いたとすると、節税金額の合計は144万円になります。

そもそも年末調整はなぜするの?

年末調整とは、1年間に支払うべき正しい所得税の金額を計算して、過不足する金額を調整することです。

会社員・公務員の人は、
①給与年収から必要経費にあたる「給与所得控除」を引き、給与所得を計算する
②給与所得から個人の事情にあわせて「所得控除」を引き、課税所得を計算する
③課税所得の金額に応じた所得税率(5%~45%)をかけ、税率に対応する控除額を引き、所得税額を計算する
④税額控除(住宅ローン控除など)がある場合は、所得税額から直接差し引く
という流れで所得税を計算しています。

<所得税の算出ステップ>

(株)Money&You作成

iDeCoの掛金は②の所得控除に該当し、これにより課税所得を減らせるため、所得税額や住民税額を減らせるというわけです。

iDeCoの所得控除の手続きはどうすればいい?→年末調整しよう

iDeCoの所得控除は、勤め先の年末調整で手続きすることができます。具体的には、次のとおりです。

①小規模企業共済等掛金払込証明書を保管しておく
iDecCoの加入者には、毎年10月から11月に「小規模企業共済等掛金払込証明書」という書類が国民年金基金連合会から送付されます。小規模企業共済等掛金払込証明書は、iDeCoの掛金を拠出したことを証明する書類です。年末調整の手続きをする際に必要なので、なくさないように保管しておきましょう。

②「給与所得者の保険料控除申告書」に必要事項を記入
「給与所得者の保険料控除申告書」は、年末調整をする際に勤め先に提出する書類です。多くは勤め先からもらえます。書類右下の「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」と書かれている部分に、iDeCoで積み立てた金額を年額で記します。

③期限内に勤め先の部署に提出
必要事項を記入した「給与所得者の保険料控除申告書」に「小規模共済等掛金払込証明書」を添えて、総務や経理といった所管部署に提出します。

年末調整が正しくできると、12月の給与で所得税が還付され、翌年度の住民税が安くなります。また、翌年1月ごろに、勤務先が支払った給与の合計額と、勤務先が納めた所得税の金額が記載された「源泉徴収票」が配布されます。

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