はじめに
業績も一人勝ち状態
直近の決算を見てみましょう。
まずいちばん低迷している力の源HDから。
画像:力の源ホールディングス「2025年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」
11月13日に発表された2025年3月期第2四半期決算は、①売上高は16,611(百万円)、②前年比11.6%、③営業利益1,247(百万円)、④前年比-7.7%と前年比で減益となっています。通期は、前年比で8.2%のプラス予想ですが、達成できるかどうか懸念されます。
足を引っ張っているのは、海外店舗で、前年比で36.4%減となっています。当社は、海外店舗数144店舗と、まあまあのボリュームがあります。インフレによる原材料価格の高騰、賃金・家賃のコスト上昇に価格転嫁が追いつけてないとのこと。
次に前回のチェックポイントから、ほとんど株価が変わっていないギフトHDを見てみます。
画像:ギフトホールディングス「2024年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
9月13日に発表された2024年10月期第3四半期決算は、①売上高は20,592(百万円)、②前年比23.8%、③営業利益2,065(百万円)、④前年比29.2%とこちらは売り上げ利益とも二桁の伸びです。ただし、前期の5-7月期と、今期の5-7月期を比べると、売り上げは+19.3%ですが、営業利益は-9.9%と減益になっています。
最後に株価の騰落率では一人勝ちとなっている丸千代山岡を確認しましょう。
画像:丸千代山岡家「2025年1月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)」
9月13日に発表された2025年11月期第2四半期決算は、①売上高は15,633(百万円)、②前年比34.6%、③営業利益1,529(百万円)、④前年比221%と、3社の中では抜群の成長率。同時に営業利益の通期予想を2,279(百万円)から3,050(百万円)と大幅上方修正したことも、株価上昇の追い風になったのでしょう。
このように業績の伸びにもグラデーションがついており、ラーメン屋さんだったらどこでもいいという感じではなくなっているようです。
その証拠が各社の月次売上に現れています。
画像:力の源ホールディングス「2024年10月 月次業績動向(国内店舗・海外直営店舗)」
まず株価がもっとも低迷している力の源は、8-9月の既存店の客数が、すべて前年割れ。明らかに、前年と比べて客離れが起きています。
画像:ギフトホールディングス「2024 年 10 月期 10 月度 直営店売上速報についてのお知らせ」
ギフトHDは、8、9月は前年に対してなんとか微増でしたが、10月は97.6%と前年割れです。
画像:丸千代山岡家「2025 年1月期 10 月度売上高速報及び概況等について」
ところが、勝者、丸千代山岡家においては、3ヶ月とも前年より増えています。当社は7月に値上げしているにもかかわらず、引き続きお客さんに愛されていることになります。