災害列島の緊急課題、今注目のインフラレジリエンスとは?
国土強靭化基本計画の見直しで脚光
新年早々1月3日の夕刻、熊本県和水(なごみ)町で震度6弱を記録する地震が発生しました。幸いなことに、家屋の損壊などの被害は小さかったものの、九州新幹線が終日運休するなど交通機関の乱れが生じ、新年のUターンラッシュに大きな影響を与えました。災害を避けられないものとして、先ず人命を守ることを前提とした上で、重要インフラへの被害を最小限にとどめ、社会システムが機能不全に陥るのを回避しようという考え方が公共事業の基本方針に掲げられるようになってきました。この、災害に対するしなやかな回復力、つまり「レジリエンス」という観点が今とても注目されています。
人材獲得にあの手この手、いま魅力的な外食企業はどこ?
生産性向上で魅力UP
近頃、マスメディアで「人手不足」や「時給アップ」という言葉をよく耳にします。またそれに合わせるように、「人件費増により業績悪化」というワードも聞かれるようになりました。特に、外食企業ではアルバイト比率が高いため、時給アップ=人件費増=外食企業の業績悪化、とみられているケースが多いのが現状です。では、本当に外食企業は軒並み業績悪化しているのでしょうか?
外国人労働者受け入れ拡大、恩恵を受けそうな企業はどこ?
将来的に大きなビジネスチャンス
日本における在留外国人は前年末比2.9%増の263万人(2018年6月末、速報値)と過去最高を更新しました。留学生や留学後に日本で就職する外国人、技能実習生が増えていること等が背景と考えられます。また現在、外国人労働者を活用しようとする機運が高まっています。外国人労働者の受け入れ拡大という政策の後押しもあり、将来的に大きなビジネスチャンスとなる可能性があると考えます。一方、外国人労働者が増えることによる懸念も聞かれています。今回は日本の生産年齢人口の現状と、国内企業における外国人労働者関連ビジネスについて考えてみます。
市場ポテンシャルは5倍以上?今アツいMLCCに注目する理由
日系メーカーが強い注目分野
米国の電気自動車(EV)メーカー、テスラの新型セダン「モデル3」の生産が軌道に乗ってきたようです。EVが普及が進むと、車線維持支援、前方車両追従、緊急自動ブレーキなどの「先端運転支援システム(ADAS:Advanced Drive Assistance System)」など新たな機能の需要が増加し、電子部品市場に大きな変革をもたらすと考えられています。その電子部品市場で現在、株式市場が注目するものの一つに「積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multi Layer Ceramic Capacitor)」があります。今回は、このMLCCとはいったい何なのかを見てみたいと思います。さらに、注目されるMLCC材料メーカーを何社かご紹介します。
国内PC企業に追い風、2020年にむけ需要回復の理由とは?
成長が予想されるPC関連企業を考察
国内でパソコン(PC)の出荷台数が増加に転じています。国内PC市場は既に成熟化し、近年出荷台数も減少が続いていましたが、2020年にむけて需要が回復すると予想されてます。その理由とは何なのでしょうか?また、その需要をとらえ成長を加速することができると予想されるPC関連企業とは?詳しく見てみましょう。
平成最後の夏に平成生まれの企業について考えてみた
新元号前に平成企業をチェック
今年も残すところ4カ月余りとなりました。夏が終われば来年のスケジュールも気になってくることかと思われます。来年は5月に新元号への移行という一大イベントがありますので、それに前後して平成の株式相場を振り返るレポートが出てくる可能性もあります。いささか気が早いですが、平成生まれの企業について考えてみます。
新エネルギー基本計画に商機アリ、国産技術に熱視線
水素エネルギーの潜在成長性に注目
7月3日に第5次エネルギー基本計画が閣議決定されました。今回の計画は「2050年に向けたエネルギー転換への挑戦」という長期的な展望を盛り込んだ点が特徴です。世界的にも「脱炭素化」に向けた流れが逆行するとは考えられず、水素を含む再生可能エネルギーの主要電源化を目指さざるを得ない情勢です。果たして、その商機をつかむのはどのような企業なのでしょうか。
女性役員数と株価で見る、中小型株のパフォーマンス
女性役員が多いと株価は上がる?
企業における女性登用への注目度が高まっています。背景には、いくつかの要因が考えられます。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の広がりや、企業統治(コーポレートガバナンス)改革によって人材の多様性が求められるようになってきたこと。さらには、政府が推し進める女性活躍推進施策や、企業がコーポレートガバナンス報告書や統合報告書などで積極的な情報開示をしていることなどが挙げられます。一般的に大企業のほうが女性の登用率が高いといわれていますが、中小型企業ではどうなのでしょうか。今回は、中小型企業の女性活躍推進の状況と、業績・株価パフォーマンスの関係を観測しました。
開花する「異端」技術、実用化段階を迎えた遺伝子治療
有望な日本企業は存在する?
遺伝子治療がいよいよ実用化の段階を迎えています。これは従来の医薬品の代わりに、治療用の遺伝子を使う技術です。製薬業界で長らく「異端」扱いされてきましたが、昨年、米国で承認が相次ぎ、大きな話題となりました。最近は欧米大手製薬会社による遺伝子療ベンチャーの大型買収も目立ちます。7~8年前まで遺伝子治療が低迷していたことを考えると、隔世の感があります。従来の医薬品では考えられないような治療成績を示したことが背景にあり、今後、本格的な普及と市場の拡大が見込まれます。はたして、日本にもこの分野で活躍が期待できる企業が存在するのでしょうか。
工事現場にドローンが進出、建設関連株の勢力図も一変?
ICT技術がもたらす生産性革命
さまざまな工事現場でMC/MG(マシンコントロール/マシンガイダンス)システムを搭載した建設機械を使った情報化(自動化)施工が普及し始めて、約10年が経過しました。ICT(情報技術)の導入は、建設現場にどんな変化をもたらしているのでしょうか。そして、こうした流れの恩恵を受けやすい個別銘柄は、どんな企業なのでしょうか。
「ダーウィン」が来る? ITソリューション業界の最新潮流
6つの頭文字で注目銘柄を探る
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が残るのでもない。唯一生き残るのは変化できる者である」――。チャールズ・ダーウィンの『種の起源』の中に、こんな言葉が出てきます。日本のITソリューション業界は、企業数が多く、多重下請けとなるピラミッド構造もみられ、海外と比較すると独自の生態系(エコシステム)を形成していると言われています。一方で、テクノロジーは日々進化しています。そのため、企業が生き残るには変化への対応が重要です。今回は、「DARWIN(ダーウィン)」というキーワードで業界におけるテクノロジーのトレンドを整理し、変化に対応しようとしている企業を取り上げます。
外国人「ナイトタイム観光」で伸びる有望企業はドコか
健全な市場成長が日本を活性化
インバウンド(訪日外国人)数が順調に増加しています。日本政府観光局(JNTO)が発表した2017年の訪日外国人数は前年比19.3%増の2,869万人となりました。2年連続して年間400万人超の増加となった計算です。このペースでいけば、2017年3月に閣議決定された「観光立国推進基本計画」の2020年訪日外国人旅行者数4,000万人の達成も視野に入ってきたといえるでしょう。しかし、現状にあぐらをかいてもいられません。日本の観光産業には、まだ課題も残っています。そして、その課題ゆえに成長の余地がある企業もまた存在するわけです。