【NISA】働く1万人は何に投資している? 投資を増やしたのはなぜ?
インフレと賃上げ、そして相場変動が大きなトリガー
前回のコラム「【新NISA】でどれくらい投資をする? 1万人のデータから浮かび上がるスタンス」では、フィデリティ・インスティテュートが実施した「ビジネスパーソン1万人アンケート」(以下、「1万人アンケート」)の調査結果から、NISAにしぼった内容をお伝えしました。今回は1万人の投資行動全般について浮かび上がった特徴をご紹介していきます。フィデリティは2010年より、日本全国の会社員と公務員の資産形成や退職準備に関する動向の調査を続けており、今回で10回目。2023年の調査は6月30日~7月7日にインターネットを通じて10,854人を対象に実施。
【新NISA】でどれくらい投資をする? 1万人のデータから浮かび上がるスタンス
投資枠をフルに使い切る計画の人が一般NISA利用者では約半数
まもなく新NISAが始まります。フィデリティ・インスティテュートでは、2010年より「ビジネスパーソン1万人アンケート」(以下、「1万人アンケート」)をほぼ毎年実施しています。2023年の調査では、新NISAについても詳しく聞いており、今回はその内容をご紹介します。新NISA活用にあたって、ぜひ参考にしてください。フィデリティは2010年より、日本全国の会社員と公務員の資産形成や退職準備に関する動向の調査を続けており、今回で10回目。2023年の調査は6月30日~7月7日にインターネットを通じて10,854人を対象に実施。
日本は「最も悲観的な国」を脱出も…。漠然としたお金の心配をする人が多いという調査結果
世界17か国2万人のウェルビーイングや金融行動を比較
今回はフィデリティが毎年実施している人々の心理や金融行動に関するグローバル調査についてご紹介したいと思います 。ウェルビーイングの国際比較もわかる調査になっています。調査結果を一言でいえば、「インフレがすべてを動かした」といったところでしょうか。日本では過去20年間デフレの時代が続き、私たちは物価が上がらない世界に慣れきっていました。ところがコロナ禍を契機に、2022年、突如としてインフレが始まり、私たちの生活は大きな影響を受けました。対抗措置として大企業では賃金の引上げが行われましたが、日本の労働者の7割が働く中小企業では、まだまだこの動きは広がっていません。世界的にはインフレの影響はもっと深刻です。インフレによる生活水準の低下は、人々の心理・行動を玉突きのように動かしています。その様子を調査結果から見ていきましょう。
iDeCoの役割さえカバー? 日本の歴史上、他に類を見ない破格の大改正「新NISAの姿」
生涯限度額の再利用で、人生のあらゆる積立ニーズに対応
岸田首相の資産所得倍増プランの目玉政策として、NISA(小規模投資非課税制度)が2024年1月から大幅にグレードアップします。今回はそのポイントを整理します。
なぜ企業は従業員にマネー教育を提供するのか。職域マネー教育の実態
職域マネー教育はウェルビーイングを高めるメニューの一つ
皆さんの職場では、お金に関する教育は提供されていますか。確定拠出年金を実施している会社にお勤めであれば、老後資金の貯め方や投資のイロハに関するセミナーに参加した人も多いでしょう。金融庁は金融教育を国家戦略と位置づけて、日本人の金融リテラシーを高める政策づくりを進めています。今年度から高等学校ではお金に関する授業も始まりました。すでに社会人になられている方向けには、事業主がマネー教育を提供することが期待されています。フィデリティ・インスティテュートでは「ビジネスパーソン1万人アンケート」を過去10年以上にわたり実施し、お金に関する意識の変遷を追ってきましたが、今回初めて、職域マネー教育の実態についての質問を盛り込みました。早速、その分析結果を見ていきましょう。
「経済的に安定していないと幸せではない」と考えるひとこそ知っておきたい、お金の健康フィナンシャル・ウェルビーイング
「金融教育=投資教育」ではない
フィデリティ・インスティテュート首席研究員の浦田春河です。90年代に米国で401(k)プランの販売を担当。帰国後、日本の確定拠出年金制度の創設をサポートし、その後も継続的に改善策を提案しています。また、ビジネスパーソン一万人アンケートや各種グローバル調査も担当しており、フィナンシャル・ウェルビーイングなど、お金に関する新しい考え方やトレンドを紹介していきます。最近、ウェルビーイングという言葉を耳にする機会が増えました。ですが、じつはこの言葉の意味がよくわかっていないという人も多いのでは。ウェルビーイングは4つに分解すればわかりやすくなります。日本人のウェルビーイングは世界と比べてちょっと低めというデータが出ています。今回はこのウェルビーイングについて、そして、その中でもお金の面にフォーカスした「フィナンシャル・ウェルビーイング」という言葉について解説します。