Market Plus
明日の投資に何か1つ、プラスの価値を――。難しく捉えられがちな投資の話を自分の事として考えるためのマーケット記事です。
金融緩和が“効かない”?コロナ暴落で株を買うタイミングはいつなのか
財政出動と原油動向がカギ?
世界的に流行が広がっている新型コロナウイルスの影響で、世界の株式市場は混乱の渦中にあります。2月中旬まで高値圏に位置していた世界各国の株価指数は、軒並み30%程度の下落となりました。今回のコロナショックによる株価の下落は「世界的な感染拡大懸念」「原油価格暴落」「WHOによるパンデミック宣言」「欧米での感染爆発」という4つの局面に分けられます。現在は特に「世界各国で渡航制限や外出禁止令」など、実体経済が停滞するという副作用の伴う対応を各国が余儀無くされた結果、景気判断の見直しが相次いでいます。市場関係者の間では、リセッション入りを先取りした相場展開とみる者もいるようです。
新型コロナで瀬戸際、海外資金が流出する「東南アジア」の行方
相次ぐ利下げも焼け石に水
東南アジアで新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。2月までの感染者ゼロから一転、爆発的な感染拡大の瀬戸際に立たされた各国政府は、足元あらゆる規制を強めています。中には事実上の国境や首都圏の封鎖に踏み切る国も出てきました。
外国人の株取引が解禁「最後のフロンティア」ミャンマーに高まる期待感
急速に変わる「祈りの国」
ミャンマーがアジア最後の手つかずの市場として注目を浴び、各国政府・企業によるミャンマー詣でが相次いだのは、2012年だったでしょうか。当時は建設ラッシュが沸き起こり、直接投資は大幅に増加、ミャンマー経済は2013~15年に8%近い成長率で推移しました。
ゴールド価格はどう動くのか?新型コロナでFRBが量的緩和
リーマン後と今回の違いは
新型コロナウイルスの感染拡大が全世界に広がり、世界経済は急減速を始めています。これらに対応するため、各国の政府は強力な景気刺激策の準備を進めています。アメリカのトランプ政権が、経営が悪化している企業の支援や納税の猶予などで、合わせて100兆円を超える大規模な経済対策を検討開始。日本政府も現金給付など総額で30兆円超の経済対策を検討していると報道されています。また、金融市場も混乱を続けているため、世界の中央銀行は強力な金融緩和策を打ち出してきました。米連邦準備理事会(FRB)が3月15日に、政策金利をほぼ0%まで切り下げ、7,000億ドル規模の量的緩和政策を導入。日本銀行も3月16日に前倒しで金融政策決定会合を開いています。上場投資信託(ETF)買い入れの年間目標額を、現行の6兆円から当面の間12兆円に拡大すると発表しました。また欧州中央銀行(ECB)も3月19日に官民セクター債券を対象に7,500億ユーロの緊急買い入れプログラムを発表しています。このように、量的緩和など強力な金融緩和策が採られる中で、注目される可能性が考えられるアセット(資産)にはどのようなものがあるのでしょうか?
個人投資家は「コロナショック」にどのように向き合うべきか
株価反発のための3条件とは?
世界的に株価が暴落しました。2月12日にNYダウ平均は終値で2万9,551ドルと史上最高値をつけました。そこからわずか1ヵ月、ダウ平均は3月16日時点で2万0,188ドルと30%超下落しました。2万4,000円近くあった日経平均株価も、16日時点で1万7,002円とほぼ同じように下げています。この下げ方はリーマン・ショックを彷彿とさせる、とてつもないペースでの株価下落です。今、株式市場や世界経済、日本経済に何が起きているのでしょうか。
なぜ「駆け込みIPO」相次ぐ?背景にある上場基準の厳格化
過去最高レベルのIPOラッシュ
新規上場(IPO)の社数が、過去に例を見ない高水準となっています。3月13日現在、計25社のIPOが予定されています。2006年以降の3月のIPO社数を見ると、2007年の23社を上回る、最高水準となる見込みです。いちよし証券では、2020年通年で90社を予想しているので、3月が占める割合は27.8%となります。こちらは2006年から見ると、2009年の31.6%に次ぐ水準です。2009年は通年が19社、うち3月が6社だったので、2020年の3月集中度の高さがわかると思います。なお、2006年から2020年までの3月IPO社数比率は、単純平均で20.3%です。
コロナショックがリーマンショック級にならないための“たった1つの条件”
世界は再び“大収縮”に陥るのか
中国で発生した新型コロナウイルスの感染者拡大数が同国において減り始めていた2月19日まで、米国の株式市場では最高値更新が続いていました。ただ、その直後の22日から米欧を含め世界的にウイルス感染拡大が広がっていることが判明。24日以降、世界の金融市場は様変わりし、「コロナショック」とも言えるショックに見舞われました。
相場急落時こそ考えたい、「積立投資」に潜む大きな落とし穴
長期投資との上手な付き合い方
新型コロナウィルスの感染拡大により、世界同時株安が進行しています。今年の2月には2万3,995円の高値をつけた日経平均株価。達成すれば3度目となる2万4,000円の大台突破が期待されていましたが、それは今や遠い目標となってしまいました。感染拡大に伴うサプライチェーンの停滞懸念などを背景に、日経平均は3月10日に一時1万9,000円割れとなるなど、パニックとなる場面もありました。11日には反発しましたが、それでもまだ2万円には届かない水準です。日銀が2日に買い入れたとされる1,000億円以上のETF(上場投資信託)は、すでに含み損という厳しい段階に入っています。そんな状況で考えたいのが、積立投資とのうまい付き合い方です。金融機関は「暴落した時こそチャンス!」というセールストークをよく使いますが、はたして本当にそうでしょうか。
中国コロナ患者“増勢一服”は株式市場の「悪材料出尽くし」を意味するか
先行き判断のポイントは?
湖北省武漢市を中心に発生した新型コロナウイルスは、中国経済に甚大なインパクトを与えています。そうした中、中国政府は2月24日、3月5日に開幕予定だった全国人民代表大会(中国の国会に相当)を延期すると正式に発表しました。全人代は最高の国家権力機関で、省・直轄市・自治区・特別行政区および軍隊が選出する代表によって構成され、1年間の中国の基本政策などを決める最も重要な政治日程の1つです。新たな開幕日も示せなかった事態は極めて異例で、中国の新型コロナウイルス問題が依然として終息していないことを示唆しています。実際、2月24日に北京で開催された「新型肺炎対策会議」で対策本部長(指導小組・組長)を務めている李克強首相は「感染拡大を抑えると同時に、工場の生産再開を推し進め、正常な日常生活を回復させるため、手を緩めるな」と檄を飛ばしています。中国政府が本当に抱く危機感などは、こうした最高指導部の動きからも見る必要があると思います。
たった1日で25%下落、急転直下の「原油価格」はこの先どう動く?
ロシアとOPECの対立が表面化
WTI原油先物は3月9日、一時1バレル=30ドル割れへと急落。約4年ぶり安値をつけました。3月6日に石油輸出国機構(OPEC)がロシアと追加減産協議で決裂し、サウジアラビアが増産姿勢に転じると報じられたことが主因です。新型コロナウイルスによる世界の原油需要の減少懸念もくすぶっています。「経済の血液」ともいわれる原油の価格は、経済の動向も大きく左右します。この先、原油相場はどのように動くのでしょうか。
コロナショック後を見据えて今こそ仕込みたい「ブロックチェーン関連」の注目銘柄8選
潜在的な市場規模は67兆円?
新型コロナウイルスの感染が世界規模で広がり始めています。その動揺は株式市場にも押し寄せ、日米の株式相場も連日、大きく乱高下しています。こうしたタイミングでは、個人投資家はなかなか株取引に手を出しづらいのは事実。一方で、混乱収束の先を見据えて、次の投資戦略を練るチャンスでもあります。たとえば最近、インターネットや新聞などのメディアで「ブロックチェーン」という言葉を目にする機会が増えていることもあって、株式市場でもブロックチェーンに注目する投資家が増えています。そこで今回は、「インターネット以来の発明」とされるブロックチェーン関連の注目銘柄について、考えてみたいと思います。
影響は「3.11」超え? 新型コロナが導きかねない日本経済“最悪のシナリオ”
消費増税に伴う消費低迷に追い打ち
2月の自動車販売は前年同月比で▲10%と、大きな落ち込みになりました。順次発表されている小売り各社の既存店売り上げも、インバウンド・免税品を中心に大きく減少しているものが目立ちます。データの落ち込みは事前に予想されていましたが、改めて新型肺炎の感染拡大に伴う景気の落ち込みの深刻さを認識させるものとなりました。
コロナショックの世界株安は「ミスプライス」である可能性が高い理由
株価急落の真因を探る
前回の2月8日配信記事では、「新型コロナウイルスが市場に与える影響もピークアウトが近いのではないか」と述べました。しかし、とんだ見当違いでした。ピークアウトが近いと考えた理由は、感染が拡大する中、米国株が高値を目指す値動きとなっていたからです。実際、S&P500はその後も上昇を続け、2月第3週の半ばには史上最高値を更新しています。ところがその直後から急に崩れ始め、足元の大暴落へとつながりました。2月第4週のNYダウ平均は3,600ドル近くも急落。史上最大の下げ幅を記録しました。前の週には史上最高値、翌週には史上最大の下げ幅と、あまりに展開が急です。相場の予想は難しいと改めて思いますが、その一方で今回の大幅な株安も過去の急落局面と共通する動きを指摘することができます。それは、あることをきっかけに、ひとたび相場が大きく崩れると、そこから先はそもそも下げの要因となったこととは関係なしに「株価そのもの」が材料になる点です。
新型コロナの次の市場テーマ、「五輪の崖」対策の有望銘柄7選
大型経済対策の重点配分が決定
東京オリンピック・パラリンピックの開催決定以降に計画されてきたインバウンド(外国人旅行客)の増加に向けたホテルやインフラの建設工事の竣工が迫っています。これらがゼネコン各社の収益の押し上げに寄与している一方、大型案件の竣工後に受注残高の低下に見舞われるゼネコンも散見されます。さらに、そこに降ってわいた新型コロナウイルスの感染拡大。世界各国で感染を防止するための対策が急がれていますが、感染拡大が長期化する場合には7月に東京オリンピックの開催自体に影響が及ぶ可能性は否定できません。新型コロナウイルスによる経済への影響も懸念されるうえ、いわゆる「五輪の崖」が現実になるおそれもあります。こうした中、2019年末に決定した大型経済対策に盛り込まれた公共投資に、オリンピック後の建設市場の牽引役として注目が高まると予想します。
“日銀砲”で日経平均は6日ぶり反発、押し目買いチャンスが接近か
株価の下げ止まりを探る最善策は?
新型肺炎の感染拡大とそれに伴う景気悪化への懸念から、2月最終週の世界の株式市場は大きく動揺しました。週初(2月24日)の米国市場でNYダウが1,000ドル超の下げを記録すると、日本をはじめとした世界の株式市場にネガティブな反応が伝播しました。NYダウはこの1週間だけで3,500ドル以上値下がりし、週末には2万5,000ドル台を付けました。前週には2万9,348ドルの最高値を付けていたことを考えると、マーケットの景色は一変した格好です。日本でも、日経平均株価が4営業日すべてで下落し、下げ幅は2,000円超に達しました。その結果、週末の終値は2万1,000円台に沈み、昨年9月以来の水準まで落ち込みました。
ついに欧米へ不安拡大、コロナショックは「世界景気後退」に発展するか
想定しうる今後のシナリオを考える
2月最終週に入って、米欧の金融市場では新型コロナウイルスが世界的に拡散するとの懸念が高まり、株式市場は軒並み急落しました。一方で、安全資産である米国債に買いが集まり、米10年金利は26日にかけて1.30%すれすれの所まで低下。終値ベースでも史上最も低い水準まで低下しました。アジア限定のリスクと認識されていた新型コロナウイルスの感染が米欧にも及ぶとのシナリオは、多くの市場関係者に大きなサプライズとなりました。新型ウイルスの感染力の特性から水際対策に限界があったことは、日本での経緯を踏まえればある程度想定することはできたのでしょうが、米欧の市場関係者は寝耳に水だったようです。
日経平均の下落は1000円安で収まる? 日本経済が直面する不都合な真実
コロナショックの影響度はいかほどか
1月17日に2万4,115円の高値をつけた日経平均株価。1月末から世界的に流行している新型コロナウイルスの影響を受け、2月初旬に2万3,000円を割り込む場面もありましたが、大きく崩れることなく2万3,000円台で推移していました。しかし2月24日は世界的な株安となり、3連休明けの25日の日本市場も一時1,000円安と大幅下落。翌26日も179円安となり、2日間で約960円も下落しました。これからの株価はどう動いていくのでしょうか。新型コロナウイルスの影響と現在の日本が置かれている景気情勢からみていこうと思います。
新型コロナの陰で「中国のネットビジネス」に脚光、災いを転じて福となる?
遠隔授業や在宅勤務… 次なる成長企業に注目
昨年末から中国で流行し始めた新型コロナウイルスは、政府当局による厳格な対策にもかかわらず、感染者数が増加し続けています。2月20日時点で、中国国内の新型コロナウイルスの感染者数は累計で約7.6万人、感染疑いの人も含めると約8万人を突破しました。足元では頭打ちの兆候が少し出ているものの、1~3月のGDP(国内総生産)成長率や企業業績への悪影響は避けられないでしょう。感染対策の期間中は中国全土で人の移動が制限されているため、飲食店や小売店、映画、旅行などサービス業への影響が特に大きく、企業の倒産や営業停止、従業員の解雇や無給待機といった話が多く聞かれています。その一方で、実店舗の営業停止によって抑制された消費者の需要はオンラインに流れており、感染拡大の陰でインターネットを活用したさまざまなサービスが国民生活に浸透し始めています。