Market Plus
明日の投資に何か1つ、プラスの価値を――。難しく捉えられがちな投資の話を自分の事として考えるためのマーケット記事です。
「2019年増税」の確度が高まった安倍政権の“ある動き”
経済対策“早期とりまとめ”の意味
2月は、アベノミクスの先行きを決定づける“想定内の動き”と“想定外の動き”がありました。日本銀行の人事案は想定内でしたが、消費増税後に備えた経済対策の早期とりまとめ方針は想定外でした。10%への消費増税は再々延期ではなく、予定通り実施される見込みです。経済対策を早期にとりまとめるのは、霞が関の立場では安倍晋三首相の増税決断を後押しするためでしょうし、安倍首相の立場では今年秋を中心とする改憲スケジュールに集中するためでしょう。
個人投資家は株価下落の“第2波”を受け止められるか
第1波では余裕があったが…
株式市場は、1月下旬までトランプ政権が成立させた米国の法人減税や、好調な企業業績を背景に上昇が続き、日経平均株価も1月23日に2万4,129円の高値を付けるなど、日米ともに堅調に推移していました。しかし、2月に入ると、株式市場は急落に見舞われました。まずはこの背景から説明します。
「工場」から「製造強国」へ、中国企業に何が起きているのか
深圳A株から大化け企業も?
近年、中国政府のハイテク推進の流れが顕著になっています。数年前までは「世界の工場」としての存在感が際立っていましたが、成長率の鈍化や人件費の上昇などによって、これまでの成長モデルが通用しなくなっています。そのような状況を打開すべく、中国政府の打ち出した政策が「中国製造2025」です。ハイテク大国として、新たな成長モデルを模索し始めている中国の直近の変化を探ってみましょう。
上向き目線は維持? 米国株の見通しに変更は必要か
株価急落から2週間が経過
良好な新年のスタートを切った1月とは対照的に、2月の世界の株式市場はいきなり米国株の急落に遭遇しました。2月2日に発表された米雇用統計を受けて、NYダウ平均株価は前日から665ドルも下落し、株式市場に動揺をもたらしました。その後も乱高下を繰り返した米国株は、NYダウが1月26日の高値(2万6,616ドル)から、2,700ドル以上も値下がりする場面がありました(終値ベースでの比較)。足元の株価は昨年末水準を再度上回ってきていますが(年初来の騰落率はプラスに転換)、今回の相場変調をどうとらえ、今後の相場をどう予想したらよいのでしょうか。これまでの相場下落の経緯とこの先の展開を、改めて整理したいと思います。