Market Plus
明日の投資に何か1つ、プラスの価値を――。難しく捉えられがちな投資の話を自分の事として考えるためのマーケット記事です。
相次ぐ事故も逆風ではない?「自動運転技術」の有望銘柄
活躍が期待される異業種の企業
現在の自動車の基本形となるフォード・モデルTが発売されたのは、1908年にさかのぼります。箱の四隅にタイヤを配置し、ハンドルで操舵する構造のまま100年余りが経過した現在、自動車は大きな変化のタイミングを迎えています。内燃機関(エンジン)からモーターへの転換、そして運転の自動化です。関連する企業は幅広い分野に存在します。従来の自動車とは異なる業種で、どのような個別銘柄があるのでしょうか。
くすぶる貿易戦争の“火種”はドル円相場をどう動かす?
報道トーンに変化の兆し
マーケット関連の各種報道のトーンが変わり始めたようです。世界貿易戦争勃発の可能性を指摘していた人たちがいなくなったわけではありません。その可能性を指摘するコメントがフェードアウトしてきたためです。「今年は二度と1ドル=109円台までのドル円の上昇はない」と主張していたにもかかわらず、その水準を回復したことを受けて、コメントに困っているのかもしれません。
最新の世界経済見通しは「新興国投資」にどう生かせるか
要注目の3ヵ国をピックアップ
IMF(国際通貨基金)が4月17日に「世界経済見通し」を発表しました。これはIMFが3ヵ月に1度の頻度で発表しているもので、世界全体と国、地域ごとの先行き数年のGDP(国内総生産)成長率見通しが示されています。定期的に発信されているほか、国ごとの見通しが示されているという点で参考になるデータです。今回発表されているデータについて、検証してみたいと思います。
米10年国債利回り「3%台乗せ」とドル円相場の行方
2月にみられた混乱は再来するのか
4月24日のニューヨーク市場で、米10年国債利回りが4年3ヵ月ぶりに一時3%台に乗せる場面がみられました。この動きを受け、為替市場では当初、金利上昇を評価したドル買いが優勢となると、ドル円は2月前半以来の1ドル=109円台前半まで上昇しました。しかし、その後NYダウ平均株価が一時600ドルを超える下落となると、徐々にリスク回避の円買いが優勢となり、1ドル=108円台後半に押し戻される動きとなりました。この日のNYダウは最終的に420ドルほどの下落で終えており、「混乱」というほどではないものの、「比較的大きな下落」となりました。これが、2月にみられたような金利急上昇・株価急落・ボラティリティ急騰といった市場の混乱につながるのか、それとも冷静な反応に回帰していくのかが、今後のドル円相場の行方を決めるとみられます。
日経平均は2万2000円からどちらへ動くのか
材料盛りだくさんの1週間
ちょうど1週間前にあたる4月18日水曜日、日経平均株価は4営業日連続で上昇し、2月28日以来、約1ヵ月半ぶりに2万2,000円台を回復しました。このまま再び上昇していくのかと期待されたものの、その後は小幅安で引ける展開が数日続いてきました。私の周りの個人投資家や海外の投資家も、今後の日経平均の展開には強い関心を持っているようです。今回は、今後の値動きに影響を与える可能性のある、いくつかの材料を見ていきましょう。
工事現場にドローンが進出、建設関連株の勢力図も一変?
ICT技術がもたらす生産性革命
さまざまな工事現場でMC/MG(マシンコントロール/マシンガイダンス)システムを搭載した建設機械を使った情報化(自動化)施工が普及し始めて、約10年が経過しました。ICT(情報技術)の導入は、建設現場にどんな変化をもたらしているのでしょうか。そして、こうした流れの恩恵を受けやすい個別銘柄は、どんな企業なのでしょうか。
ドル円相場は「反発局面」に入ったのか
年初からの円強気ムードは一巡
新年度に入った後のドル円相場を見ると、潮目の変化の兆しがうかがえます。ドルの本格的な反発という雰囲気はまだ感じられませんが、少なくとも円高の勢いはかなり減衰しています。足元の為替市場では何が起こっているのでしょうか。具体的に検証してみたいと思います。
決算シーズン直前!事前&事後に確認すべき4大ポイント
“決算またぎ”で失敗しない
4月26日は120社程度、翌27日は300社程度と、来週からいよいよ3月期決算企業の決算発表がピークを迎えます(4月16日時点)。株価の先行きを占ううえで「最も重要である」と言ってもいい決算発表。株式投資をするうえでは、どのような点に注目すればいいのでしょうか。
息を吹き返した「仮想通貨市場」、活況は続くか
直近最安値から2割上昇
今からちょうど50年前の1968年、「3億円強奪事件」が日本中を震撼させました。しかし、今年1月に発生したコインチェックのハッキングは、市場の値動きもあるとはいえ、この200倍近い金額が1日で失われました。これを受け、仮想通貨価格は一時4割下落しました。
“政治の年”で株価停滞、「インドネシア株」は仕込み時?
大型株が冴えない動き
今年2月にインドネシアのジャカルタ総合指数は史上最高値である6,693ポイントをつけました。しかし、個別銘柄の年初来騰落率を見ると、通信最大手のテレコムニカシ・インドネシアが-18%、英蘭系ユニリーバの子会社で消費財国内最大手のユニリーバ・インドネシアが-10%、自動車を中核事業とする大手企業グループのアストラ・インターナショナルが-9%など、大型株が冴えない動きとなっています。現地の株式市場では、昨年半ばより目立ち始めた海外投資家の売り越し姿勢が今年も続いており、大型株の株価の重石になっています。このような傾向はいつまで続くのでしょうか。インドネシアの現状について見てみましょう。
米中通商問題、「天然ガス」が戦争回避につながりうる理由
どうすれば互いの矛は収まるのか
米中通商問題の深刻化に対する懸念から、3月以降の世界の株式市場は大きな動揺を見せました。ただ、足元で中国が市場開放の方針を示したことで、安定を取り戻しつつあるように見受けられます。とはいえ、米中間の貿易摩擦が完全に決着したわけではなく、事態は未だ現在進行形の状態にあります。本稿では、誤解を恐れず、最大限に想像力を働かせて、米中通商問題を前進させうる具体的な着地点を探ってみたいと思います。
REITの分配金はどうなる?
利益構造からの整理と今後の見通し
REIT投資の魅力の1つに「高い分配金利回り」があります。分配金とは、株に置き換えると「配当」に当たるものです。今後の中長期的な分配金の見通しをどう考えればいいでしょうか。REITの商品性と分配金の原資となる利益構造を整理しつつ考察していきます。
日本にも関係大?アジアで広がるインフレ機運の実情
アジア各国で何が起きているのか
日本では4月に入ってから各所で値上げのニュースが散見されます。内閣府が発表している月例経済報告の基調判断を見ても、最新号(3月)では前月の「消費者物価は横ばいとなっている」から、「消費者物価はこのところ緩やかに上昇している」と表記が変更されました。長いこと政府が掲げている「デフレ脱却」が実現されるのかに注目が集まります。また、日本だけでなく近隣諸国であるアジア各国の状況を把握することで、マーケットや経済を高いレベルで分析できるようになるため、今回はアジアの他の国の物価事情も少し見ていきましょう。
株初心者にこそ使ってほしいテクニカル分析ツール
「グランビルの法則」をご存知ですか
日経平均株価は2018年1月23日に 2万4,129円と、1991年11月以来、約27年ぶりとなる高値を付け後、調整局面に入っています。この調整局面がいつまで続き、どの段階で反転上昇に向かうのか、株初心者では判断がつきづらい状況です。しかし、足元のような状況においても、トレンドや移動平均線を活用したテクニカル分析を用いれば、重要な下値メドや戻り高値のメドをあらかじめ予測することが可能です。
為替市場は「貿易戦争」懸念を適切に消化できているか
報道やムードに惑わされるな
3月下旬には一時、1ドル=104円台まで円高ドル安が進行したドル円相場。足元は1ドル=107円前後で推移しており、一時のような円高局面は一巡した感があります。では、この先の為替相場どのように見通せばいいのでしょうか。各種の経済指標の動きや米政権関係者のコメントなどから、読み解いてみます。
既存小売りはネット通販に勝ち目があるのか
アマゾン配送料値上げでどうなる?
アマゾンジャパンが4月4日、配送料体系の変更を発表しました。アマゾン以外のネット通販業者にも送料引き上げの動きが広がっています。顧客からみるとトータルの支払額が増えることになりますが、送料引き上げの動きが続いた場合、これまではネット通販に押され気味だった既存の小売業界が息を吹き返すことにつながるのでしょうか。
個人投資家は「新年度相場の投資戦略」をどう考えるべきか
“4月は上がりやすい”は本当?
新年度となりました。街には一目で新入社員とわかる初々しい若者の姿が目立ちます。今年の桜は開花が早く、首都圏ではすでに葉桜になっていますが、それでも新たな年度の始まりに色を添えてくれています。新緑が目に眩しい季節になりました。春は人の気持ちをとてもフレッシュにさせてくれます。この「フレッシュな気持ち」というのが重要です。「景気は気から」という言葉がありますが、人の気持ちが景気を左右するのです。景気の鏡である相場も同じで、人の気持ちが重要です。投資家の気持ちがフレッシュになれば、当然前向きでポジティブな投資行動につながると考えられるからです。
トランプ発の貿易戦争、アジアで影響が大きい国は?
波及するのは中国だけじゃない
米国のドナルド・トランプ大統領が3月22日、通商法301条による対中制裁として、600億ドル規模の制裁課税を行う、中国をWTO(世界貿易機関)に提訴する、などといった措置を表明しました。中国による知的財産権の侵害を理由に挙げています。米国では直近、主要閣僚が相次いで解任され、後任には対中強硬派とされている人物が就任しました。政権内の混乱も含めて、トランプ政権の打ち出す政策はまだ流動的で、なかなか先が読めないという状況です。トランプ大統領が打ち出した政策によって、アジア経済にどのような影響があるか、という点について考えてみたいと思います。