はじめに
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、第一子が生まれたばかりの31歳の女性。現在、30歳のご主人と共働きだそうですが、ご主人が40歳になるタイミングでセミリタイアを計画中といいます。それでもマイホームは購入できるのかという相談です。FPの氏家祥美氏がお答えします。
今年第一子が生まれたばかりで2人目も3歳差で産むことを計画中。 現在は共働きだが、なるべく子どもと過ごしたいため、パートに切り替えたいと考えており、夫も40歳でセミリタイアを考えている。 これまで資産形成に励んできたが、教育費・老後資金を準備し、さらに4,500万円のマイホームを購入するためにはあといくら必要なのか知りたい。
【相談者プロフィール】
・ご相談者(奥様):31歳(会社員、育休中)
・ご主人:30歳(会社員)
・子ども:0歳(会社員)
・毎月の世帯の手取り金額:48万円
・年間の世帯の手取りボーナス額:220万円
・その他収入:児童手当 月額1万5,000円、配当金 年18万円
・毎月の世帯の支出の目安:25万9,000円
【毎月の支出の内訳】
・住居費:9万5,000円
・食費:6万円
・水道光熱費: 1万5,000円
・保険料:7,000円
・通信費:.8,000円
・お小遣い:10万円
・その他:3万5,000円(娯楽費1万円、医療費0.5万円、奨学金1万円、日用品1万円)
・特別費:年間40万円(旅行・家電家具・誕生日祝い等)
【資産状況】
・現在の貯金額:1,800万円
・毎月の投資額:22万円(iDeCo6万円〔内、2万5,000円は会社拠出〕、NISA16万円)
・現在の投資総額:1,200万円(投資信託800万円、高配当株・ETF400万円)
・ボーナスからの年間貯蓄額:120万円
セミリタイア生活への道のりは厳しい?
お子様のご誕生、おめでとうございます。お子様が可愛くてたまらない様子が伝わってきますね。
ご相談者さんのご希望は大きく2つあります。
(1)お子様を2人育てながら4500万円程度でマイホームを購入すること
(2)奥様はパートに、ご主人は40歳でセミリタイア生活をしたい
30歳と31歳のご夫婦にして、二人の金融資産はすでに3,000万円に達しています。どのようにお金に上手に働いてもらえば、子どもとマイホームでのんびり過ごすセミリタイア生活が実現できるのか、一緒に考えていきましょう。
ご相談のポイントは大きくこちらの3つです。
(1)子どもが育つと家計も育って支出が増える
(2)マイホームは、維持管理費も見込んでおく
(3)セミリタイアのメリット・デメリット