はじめに
“家事”とひとことでいっても幅広くあり、そのほとんどが学校で習ったものではなく、暮らしていく中で自然と身についてきたことでしょう。近年はテレビでも家事ネタを扱う番組が増えてきたので、少なからず家事の知識を学ぶ機会はありますが、それでも基本的には、自己流や親がやっているのをまねることがほとんどです。
そのような状況なので、正しい方法を知らなかったというものが多い家事。今回は意外と間違えている人が多い家事についてご紹介します。
ほうれん草の電子レンジ加熱はNG
野菜を電子レンジで加熱する人は多くいます。とくに夏はコンロでお湯を沸かして茹でるよりも、電子レンジなら室温も上げないので涼しく調理できるし、茹でると流れ出てしまう水溶性のビタミンは電子レンジ加熱なら流出を防げるという利点もあります。
しかし、ほうれん草に関しては、電子レンジ加熱ではなく茹でるようにしましょう。ほうれん草に含まれるシュウ酸は尿路結石の元にもなるものですが、茹でることによってほうれん草から減らすことができるのです。電子レンジ加熱では茹でたときほどに減らすことができません。数回シュウ酸を摂取したからといって即、尿路結石になるということではありませんが、長い目で見たらやはり回避したほうが良いでしょう。
風呂の換気扇を運転するときは窓を開けるのはNG
お風呂上がりにカビ防止のため、換気扇をまわして窓を開け放つご家庭も多いと思います。しかし、これは窓の位置によっては換気力を弱めてしまう行為になるのです。換気扇は、中の空気を外に押し出すための装置ですが、空気の流れを作るには密閉空間での圧力差が大きなポイントです。そのため換気力を高めるためには、浴室を閉め切った状態で運転させると浴室内の空気が減って“負圧”となり、換気力が高まります。
ただし、浴室の窓やドアがある位置と、換気扇のある位置が対角線上にある場合はこの限りではありません。窓やドアから風が吹きこみ強い空気の流れを作り出し、窓やドアを開けることで短時間で浴室の空気を入れ替えることができる場合もあります。
自分の家はどのようにするのがいちばん早く浴室の湿気を排気できるか、いちど温湿度計を置いて実験してみてはいかがでしょうか。
洗濯が終わって洗濯機の蓋を閉じるのはNG
これに関しては最近メディアでも取り上げられることが増えてきたので、ご存知のかたも多いかもしれません。洗濯が終わり洗濯機の蓋をすぐに閉めるのはNGです。最後に脱水をして洗濯機の中に飛び散った水分が乾燥することなく蓋を閉じてしまうと、洗濯槽にカビが発生しやすい状況になってしまうからです。少なくとも半日は蓋を開けておくようにしましょう。扉を開けておくと邪魔になりがちなドラム式洗濯機には、100円ショップで売っている扉のストッパーを使うと便利です。
乾燥機能付きの洗濯機で、最後に乾燥を使ったのであれば蓋を閉じても大丈夫です。