はじめに

富裕層への具体的なアクションプラン3つ

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資産運用は「誰かが助けてくれる世界」ではありません。自分の判断と責任で行うものです。そのため、学びに積極的であると同時に、自分の投資戦略を定期的に振り返ることをお勧めします。

また、富裕層を目指すにはお金を使うことに対して戦略的に考えることも必要でしょう。「浪費(無意味な消費)」と「投資(将来の価値につながる支出)」をはっきり区別します。自己投資(教育、スキル、人的資本)や金融投資(株式、不動産など)には積極的に資金を回します。

具体的なアクションとしては以下から取り組んでみてはいかがでしょうか。

1.家計を見直し資産形成の土台を作る

まずは現状を把握すること。家計簿アプリ(マネーフォワードも有用)を使って、自分の「お金の流れ」を数ヶ月間トラッキングしてみましょう。富裕層の多くは、「支出を意識化する」習慣を持っています。

2.NISA・iDeCoを最大限活用

2024年以降の新NISA制度は、資産形成の「国策」とも言える支援制度です。活用しない手はありません。

【新NISA(つみたて+成長投資枠)の最大活用】

年間非課税投資枠:つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円=360万円
非課税保有限度額:累計1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)
ポイントとしてはできる限り枠を活用して「課税口座の税負担」を抑制することです。

【iDeCo(個人型確定拠出年金)】

自営業者は年間拠出上限が高く、全額所得控除のメリットあり
教育資金とは別に長期的リタイア資金を積立て、節税と複利効果を享受

【小規模企業共済】

自営業者向け退職金制度として、掛金全額が所得控除に
退職時や事業廃止時に一時金として受取可能

3.知識・人脈・時間を味方につける

富裕層を目指すには、知識のアップデートも欠かせません。積み立て投資の考え方を学ぶには、資産運用の入門書として『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス)や『JUST KEEP BUYING』(ニック・マジューリ)が読みやすいでしょう。資産運用やお金の考え方を学ぶには、『複利で伸びる1つの習慣』(ジェームズ・クリア)や『The Psychology of Money(お金の心理学)』(モーガン・ハウセル)といった書籍も参考になります。

投資や経済に関心を持つ人との関係を築くことも非常に有効です。夏休みやシルバーウィークなどを機に、行動に移してみてはいかがでしょうか?

資産形成において、もっとも強力な味方は「時間」だと一般的に言われます。複利の力は、時間とともに加速度的に効いてきます。

仮に年間5%のリターンで毎月10万円を20年間積立投資すると、元本2400万円に対して資産は約4160万円になります(複利計算による)。30年間なら約8300万円です。富裕層の入り口には、決して「大金」ではなく「継続」が必要なのです。長期・分散・継続で短期の市場ノイズに惑わされず、計画に沿った定期積立を継続するというのは投資初心者の方でも始めやすいと思います。

株価が過去最高値圏にある場合は、加熱感が意識されて急落することもありますので、あせらず学んでから始める形でも構いません。愚直に一定額をコツコツと積み立てていくのであれば、開始時期による差はそれほど大きくありません。今すぐ始めたい方は、まず一歩踏み出してみるのも良いでしょう。ご自身の戦略や知識量、マインドに合わせて実行してみてください。

富裕層を目指すマインドセット

富裕層になることは、人生のゴールではありません。ただ、それは「自分の人生を自分の手で選び取る力」を手にする手段であり、実現可能な戦略です。それを実現するためにどう考えて実行するかが、今後の富裕層になるための鍵だと言えるのではないでしょうか。

この記事が皆様の少しでも参考になれば幸いです。

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