はじめに
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、転職したことで収入が10万円減ってしまった45歳の既婚男性。FPの氏家祥美氏が暮らしの建て直し方をアドバイスします。
転職したことで手取りが約10万減ってしまいました。今後、教育費増加、介護負担の可能性もあるなかで、どのように将来の計画を立て直せば良いでしょうか。
【相談者プロフィール】
・男性:45歳(会社員)
・配偶者(妻):46歳(非正規雇用)
・子供:2人(9歳、5歳)
・お住まい:戸立て(持ち家)
・毎月の世帯の手取り金額;36万円
・年間の世帯の手取りボーナス額;150万円
・その他収入:2万円(児童手当)
・毎月の世帯の支出の目安:26.6万円
【毎月の支出の内訳】
・住居費:8万円
・食費:6万円
・水道光熱費:1万円
・教育費:5万円
・保険料:0.6万円
・通信費:1万円
・車両費:1万円
・お小遣い:2万円
・その他支出:2万円
【資産状況】
・毎月の貯蓄額:1万円
・ボーナスからの年間貯蓄額:80万円
・現在の貯金総額:3,500万円
・毎月の投資総額:7.3万円
・現在の投資総額:2,500万円
・現在の負債総額:2,000万円(住宅ローン:物件3500万、借入2500万、金利1.55%・返済期間27年、残債約2000万)
毎月の収支はプラスかマイナスか
こんにちは。ご相談、ありがとうございます。
転職して手取りが月に10万円減ってしまったとのこと。それは大変ですね。
お子さんの教育費もまだこれからという段階で、不安を感じていると思いますが、ひとつずつ順番に課題と対策を考えていきましょう。
ご相談者である男性(45歳)は会社員、配偶者(46歳)は非正規雇用で共働きのご家族です。お子さんは9歳(小3)と5歳(年長)ですね。お子さんの年齢を見る限り、今現在はまだ子どもにだいぶ手がかかりそうですが、来年以降、下のお子さんが小学校に入学し、慣れてくれば、だんだんと子育て自体は楽になるかな、というところでしょうか。一方で、上のお子さんが小学校高学年になると塾代などの教育費も気になってくる頃ですね。子育ての手間は減るけれど、その分お金がかかるゾーンに入ってきます。
毎月の手取り月収は36万円、支出は26.6万円です。収入が10万円減ったということですが、数字上は9.4万円のプラスです。これを毎月投資に7,3万円、貯蓄に1万円に回しています。元本だけでも8.3万円×12ヶ月=約100万円のプラスになります。また、ボーナスは年間150万円あり、ここからボーナス貯蓄が80万円できています。月々とボーナスを合わせると、年間約180万円のプラスになります。