はじめに

2017年1月から主婦も加入可能に!

2016年7月現在、個人型の確定拠出年金に加入できるのは、会社に企業型の確定拠出年金がない会社員および自営業者に限られています。

しかし、2017年1月からはすべての人が加入できるように。これまで対象外だった専業主婦や公務員、さらにはすでに企業型に加入している会社員も個人型に加入できるようになる見込みです。

いくらまで掛けられる?

今回の改正ですべての人が加入可能となる個人型。でも、年間の拠出限度額は人それぞれです。
  • 自営業者(公的年金の第1号被保険者):81万6,000円
  • 専業主婦(公的年金の第3号被保険者):27万6,000円
  • 会社員で企業年金がない人:27万6,000円
  • 会社員で企業年金が企業型確定拠出年金のみの人:24万円
  • それ以外の人(公務員・私学共済加入者など):14万4,000円

専業主婦に税制メリットはある?

ただし、そもそも所得税がかかっていない専業主婦の場合、拠出時の掛け金は全額所得控除になるといっても、特に魅力にはなりません。しかし、専業主婦に税制メリットがないわけではありません。運用中や受け取り時の税制優遇だけでも十分に魅力的といえます。

個人で投資をする場合、投資信託の分配金や売却益には20.315%の税金がかかります。また非課税投資が可能のため加入者が増大中のNISAも非課税となるのは、NISA口座内で商品を購入した年を含めて5年間のみ。5年経過後は通常と同様の税金がかかります。確定拠出年金で投資をすることでこれらがかからないことのメリットは小さくありません。

確定拠出年金の盲点

とはいえ、確定拠出年金はメリットばかりではありません。デメリットもあります。たとえば、運営管理機関に支払う手数料。いくら運用時の税金が非課税とはいっても、この手数料を上回る運用益が出ないことにはあまり意味がありません。

また、最大のデメリットといえるのが、拠出したお金が原則60歳まで引き出しできないということ。想定外の出費によって貯蓄だけでは足りない!となっても、確定拠出年金で運用しているお金は引き出すことができません。つまり、老後までは「使えないお金」になるのです。

あくまでも家計に無理のない範囲で、ということが確定拠出年金を賢く使いこなすポイントといえるでしょう。

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