はじめに
「かくれんぼう」を大事にする
「ほうれんそう(報告・連絡・相談)を大事に」というのはビジネスマンなら誰でも聞いたことがあるでしょう。しかし江口さんは「ほうれんそう」では成長しない、と言います。なぜなら、たとえば指示された仕事をすすめていく途中で壁にぶつかったとき、解決策を考え抜くことなく上司に「どうしましょうか?」と相談ばかりしているようでは次につながらないからです。
困ったら相談する。「どうしましょうか」「どうすればいいのでしょうか」では、いつまでたっても自立なき労働者」です。
そうではなく、「自主独立の気概を持ったビジネスパーソン」にならなければ、社内で認められるようにはなりません。(90ページ)
江口さんは「相談」ではなく「確認」をすすめています。仕事に行き詰っても、自分で考えた打開策を持って「こういうやり方でやってみようと思いますが、いいでしょうか」と上司に「確認」するのです。たとえその解決策が効果的なものではなかったとしても、自分で考え抜く姿勢と熱意を、上司は認めるでしょう。
「確認」は上司とのコミュニケーションにおいても必須です。上司から仕事の指示を受けはりきって取り組んだとしても、指示の内容を少しでも取り違えたことが原因で、進め方や結果が上司の狙い通りにならなかった、ということはよくあることです。それを防ぐためには自分から念を入れて確認することが大事なのです。大きな仕事であれば、書面にして見てもらうことも必要でしょう。
「ほうれんそう」も大事ですが、「かくれんぼう(確認・連絡・報告)」を大切にすると、相手も安心して仕事を任せてくれるようになります。