はじめに
2016年11月23日(水)、渋谷・セルリアンタワー東急ホテルにて開催されたイベント「お金のEXPO 2016」。「貯蓄から投資へ」と題した本イベントは、ゲストスピーカーによる講演を始め、業界を代表する金融機関の専門家によるセミナーなどが行われ、お金について網羅的に学べる場となりました。
当日開催されたセミナーの中から本記事では、株式会社日本財託 代表取締役の重吉勉氏が語った賃貸管理会社が語る成功するマンション投資についてご紹介します。
マンション投資の目的とは
重吉氏: 本日は成功するマンション投資について、賃貸管理会社の立場からご紹介して行きたいと思います。そもそも、いまマンション投資を始めとする現物投資に注目が集まっている背景には、現在の0.01%という低金利があるでしょう。
普通預金に1000万円預けたとしても、1年でたった1,000円しか増えません。また、日本銀行が続々と新札を印刷しています。現金の価値が下がることで、現金をもつこと自体がリスクになることがあるかもしれません。
こういった背景を受けて多くの人が検討しはじめた不動産投資ですが、不動産投資で儲けようという考え方は少し危険です。
不動産投資は、長期的かつ安定的に家賃収入を得ることで、不労所得を増やすためのものだと考えた方がいいでしょう。不労所得が増えれば、働くことをやめたとしても経済的な自由を維持することができます。
それではさっそく成功するマンション投資についてお話していきましょう。
不動産投資の失敗例から学べること
私は職業柄、不動産投資に失敗した人を多数見てきました。ここで失敗した人たちに共通している特徴から、心得ておくべきポイントを5つ紹介します。
1. 高級物件ほど利回りがいいわけではない
高級物件の方が家賃は高くなりますが、そもそもなかなかテナントや居住者が決まらないという問題があります。家賃収入が得られなければ利回りもなにもありませんよね。
2. 地方のアパート経営には手を出すな
地方や郊外のアパートは家賃も低く、空室率も高いのであまりおすすめできません。
3. 新築物件だからいいわけではない
新築物件は購入して登記した途端、中古物件になります。新築物件と中古物件の販売価格を比較すると、中古物件の方が3割ほど安く購入できますが、同じスペックの物件なら家賃はほとんど変わりません。一番おすすめは築浅の中古物件です。
4. 信頼できる賃貸管理会社を選ぶこと
賃貸管理会社とは長い付き合いになるものです。どの賃貸管理会社に任せるかによって家賃も入居者が決まるかどうかも、コストも変わってきます。信頼できる賃貸管理会社を選ぶことが大切です。
5. 借金してまで買わなくていい
頭金ゼロで、すべてローンで購入するなどということは無謀です。借金は、金利の変動や家賃の低下に影響されやすくリスクが高い方法なので、できるだけ避けましょう。