はじめに

2016年から続くマイナス金利の影響で、預貯金などではなかなか資産が殖やせない状況が続いています。そこで注目されているのが不動産投資。なかでもワンルームマンション投資は、1戸あたりの購入金額が抑えられ、東京など若年層の人口流入が多い地域では賃貸需要もあることから一部の投資家に人気となっています。

今回は、住空間の開発から販売、管理サービス、リーシングに至るまで、継続的な資産価値を生み出す投資用不動産事業を提供しているプロパティエージェント株式会社で、新築ワンルームマンション投資を行っているオーナー3人に、不動産投資の実情についてお話していただきました。

仕事も年代も違う3人がそれぞれどのような理由で不動産投資を始めたのか、そして実際に不動産投資を行なってみた感想などを伺いました。


退職と同時に3,000万円の借金を抱えるとわかって保険会社に転職

――今日はお集りいただき、ありがとうございます。早速ですが、簡単な自己紹介とこれまでの投資経験をお聞かせいただけますか?

山田: 山田慎治、51歳です。今は生命保険会社に勤めています。もともと大手ハンバーガーチェーンでコンサルティングの仕事をしていたときにファイナンシャルプランナーの資格を取りました。自分自身のライフプランを立ててみると、退職と同時に3,000万円の借金を抱えるという結果が出ました。「これは自分だけなのかな?」と疑問に感じて、周りの人たちのライフプランを立ててみても、住宅ローンの有無によって違いはあるものの、皆もそのくらい、あるいはそれ以上の借金を抱えることになるとわかりました。社会保険や金融の知識をみんなが身に付けないといけないと思い、49歳のときに生命保険会社に転職しました。

退職後の現実に危機感を覚えて転職したという山田氏。

投資は、ファイナンシャルプランナーの資格を取る前からひと通りやっていましたが、セカンドライフや相続の問題を考えたときに、将来の私的年金づくりに関して言えば株や投資信託などよりも不動産投資がいいのではないかと思いました。投資用不動産の中でもワンルームマンションは流動性が比較的高いので、相続時に売却することもできます。社会人になった息子がいるのですが、今度孫が生まれることになって、子どもや孫にどのように自分の資産を残そうか、ということも考え始めました。

市川: 市川真平、26歳です。

山田: 20代から不動産投資なんて理想的ですね。

市川: 精密機器卸売会社で経理を担当しています。入社6年目です。社会人になって5年目くらいから少しずつ手元資金も余裕ができてきたので、昨年から投資を始めました。先にNISAで株をはじめて、昨年7月に投資用の不動産を購入しました。

まだ26歳と若いうちから不動産投資を始めた市川氏。

齊藤: 齊藤美由樹、37歳です。金融機関のIT部門で働いています。今の部署に異動して3年目です。業務用のシステムの保守業務をしています。以前とは全く違う業務の部署にいたのですが、PC機器が好きだったので異動希望を出して今の部署になりました。PCが好きなので今の仕事が楽しくて、楽しいと業務の覚えも早く、できる範囲の広がりが早いので、評価も以前の部署より上がってお給料もアップしました。そんなときにタイミングよくプロパティエージェントの営業担当の方からお電話をいただいたのです。

それまでも不動産投資会社の方から営業の電話がよく来ていて、断るようにはしていたのですが、プロパティエージェントの営業担当の方はお電話が上手な方で、自分の言いたいことだけを一方的に喋るのではなく、普通に会話のキャッチボールができたので「会ってみようかな」という気になりました。

金融関係の会社に勤務する齊藤氏はコンプライアンスの関係で株式投資などに制約が大きいと話す。

また私が勤めているのは金融関係の会社なので、株を売買するときは都度会社のコンプライアンスに確認をとる必要があり面倒なのです。承認されるまでに時間がかかるので購買のタイミングを逃してしまうならやらない方がいいと思っていました。ただ債権を対象とした投資信託や年金系の外貨建ての保険などは確認の必要がないので、ちょうど何かやらなければいけないとも思っていたところだったのです。

毎月の収益は2万円台からマイナス3,000円まで。所得税の還付も大きなメリット

――みなさんはどのような投資用物件を何戸くらい持っていらっしゃるのですか? また、毎月の収支はどれくらいなのでしょうか?

山田: 私は投資用のワンルームマンションを5つ持っています。プロパティエージェントさんの紹介で買った中古のワンルームマンションが2件と自社開発の新築物件が2件、他社物件が1件で合計5件となります。

今の収支は、月に2万円ほどのプラスで、これに加えて節税のメリットがあります。昨年は所得税が100万円以上戻ってきました。保険会社で働いていますが、立場的には個人事業主でフルコミッションの仕事なので給与面で不安定なところもあります。その部分を不動産収入でカバーできるといいなと思っています。物件を選ぶ際は、駅近であることが絶対条件ですね。一般的には「駅から徒歩10分以内」と言われますが、私は「5分以内」の物件を選ぶようにしています。

齊藤: 5件で2万円ほどのプラスっていいですね。件数を増やした理由はなんですか?

山田: 投資用不動産は、ローンを払い終えた時点で自分のものになって家賃のほとんどが収益となります。そうすると2件目のローンを早く返すことができます。全部のローンを返し終えたらワンダーランドですね。働かなくてよくなるかもしれない。

市川: 私が買ったのは、巣鴨駅から徒歩1分の物件です。

齊藤: あ、私も巣鴨の物件を持っています。駅から雨に濡れずに帰れるから便利ですよね。私が自分で住みたいと思ったくらい。

市川: 僕も自分で住みたいと思いました(笑)。収支は月に3,000円のマイナスです。でも、月々3,000円の支払いで自分の不動産が持てるならいいと思ったのです。

山田: たぶん税金が20万円程度は返ってくるはずだから、実質マイナスではなくプラスになりますよ。

市川: 今年初めて確定申告をするので、少し緊張しています。手続きが難しそうで。

山田: 最初だけ教えてもらえばできるようになりますよ。簡単です。

齊藤: プロパティエージェントさんでは確定申告の無料相談会をやってくれます。私も参加する予定です。

山田: 市川さんみたいに不動産投資は早いうちに始めたほうがいいと思います。26歳で不動産投資をスタートさせられるなんて羨ましい。

齊藤: ちなみに私は2件持っていて、月に7,000~8,000円のプラスです。購入するときに不動産取得税が結構かかっているので、それを相殺しているところです。仕事を頑張ってもお給料が上がるほどその分税金がたくさんかかるから、がっかり。でも、不動産投資をしているとその分税金の控除が受けられるから少し気分が晴れますね。