はじめに
分散投資におけるマストツールとは?
分散投資で大事なポイントがもう1点あります。圧倒的に投資信託が楽だということです。
たとえば、この5つの地域の株に投資する場合、それぞれ自分で直接その株を買いに行くと労力もかかりますし、おそらく海外の株を買うので手数料も多くかかってきます。株だけだとちょっと心配なので債券や商品に分散して投資していきたいとなると、さらに手間もかかれば手数料も高くなってきます。
それを解決してくれるのが投資信託です。こういった地域や投資対象をまとめているような投資信託があれば、それを買ってしまうのが一番楽です。つまり、分散投資はリスクを低く抑えることができることが1つ目のポイント。2つ目のポイントは、投資信託を使うのが楽だという点です。
投資を始めるベストタイミングはいつか
ちょっと話が変わるのですが、投資を始めるタイミングを皆さんも気にされているのではないかと思います。投資をした直後、その投資物の単価が下がっていったら誰でも嫌ですよね。たとえば、同じ投資信託に、Aさん、Bさんがそれぞれ合計120万円ずつを投資した場合のシミュレーションを考えていきたいと思います。
Aさんは、0年目のところで120万円を一括投下します。10年後の運用結果が最終的にいくらになっているかというと、最終的に単価が1万円から8,000円に下がっていますので、120万円が96万円になっています。つまり、24万円のマイナスです。
もう1人のBさんは、月々1万円ずつ12ヵ月、10年間投資していったとします。投資金額の合計はAさんと同じ120万円で投資して運用した結果、最終的にいくらになるでしょうか。
正解は152万円になります。単価がどんどん下がっているところに投資をしているのに152万円で、最終的には投資金額よりプラスになっています。Bさんのように、定期的に一定の金額を投資していく投資方法を「ドルコスト平均法」と呼んでいます。
仕組みを説明しますと、単価が下がっている時に同じ金額を投資していくと、たくさんの数量を買うことができます。その後、単価が盛り返した場合は、投資信託の評価額が大きくプラスになるといった効果が期待できます。つまり、定期的に一定金額を積み立てていくと、下落相場で投資を始めたとしても、最終的に利益を出す可能があるということがいえます。
今までのところをおさらいしますと、分散投資をすると低リスクで運用ができる。長期積立で投資をすると最終的に利益を出す可能性があります。下落相場で投資しても利益を出す可能性があります。そういう理由で、証券会社が投資家の皆さまに、長期・分散・積立が大事だとお話しするのです。
初心者でもできる投資信託の選び方
さきほど、分散投資をするならば投資信託が楽ですと申し上げました。投資信託をどうやって始めればいいのか。投資信託をする時にはハードルがあります。銘柄数が本当にたくさんありまして、しかも同じような名前が多くて、一見すると違いが分かりづらい。自分が本当に買いたい投資信託がどれなのかわからないという状況になってしまう方もいると思います。
そんな方のためにあるのが、ロボアドバイザーです。これは、自分にぴったりのポートフォリオ(投資対象の組み合わせ)を提案してくれるサービスです。すべての投資信託からいちいち吟味して、どれが自分に合っているものなのかを見ていく必要がありませんので、手間も時間も節約できます。
最近、ロボアドバイザーがポートフォリオを提案してくれるサービスは、いろいろな会社から出ています。各社、似たようなサービスでどう違うのかわからない、自分に合っているのはどれなのか迷ってしまうのではないでしょうか。
そこで本日は、松井証券が提供するロボアドバイザー「投信工房」の特長についてご説明していきたいと思います。これからは私に代わりまして、武藤からの説明になります。よろしくお願いします。