住まい

期間延長、住宅ローン控除は消費税10%でどう変わる?

今年の税制改正は“消費税率引き上げ対策”

前回の記事では、2019年度の税制改正のテーマは“消費税率引き上げ対策”であるとお伝えしました。

今回は、“消費税率引き上げ対策”のうちのひとつである「住宅ローン控除」の改正についてお話していきたいと思います。そもそも住宅ローン控除とは何かを解説してから、改正の内容を紹介します。


住宅ローン控除とは何か?

個人がマイホームを購入する際には、多くの場合、金融機関から借入を行うことになります。借入をした個人は、数十年にわたって元本の返済と利息の支払いをしていきます。その負担は決して少なくありません。

しかし、マイホームの取得を促進することは、景気をよくする効果があります。そのため、国は政策的にマイホーム取得に際して借入を行った場合、減税措置を設けています。これが、通称「住宅ローン控除」と呼ばれているものです。

つまり、住宅ローン控除とは、住宅ローン等(※)でマイホームの新築、購入、増改築等をしたときに、一定の要件を満たしていれば、所得税の税額控除(所得税の減税)を受けることができる制度のことをいいます(※住宅ローン等とは、家屋の取得等に係る借入金等とこれらとともにする敷地等の購入にかかる借入金等で、一定のものをいいます)。

住宅ローン控除は、ローンがあるものが対象となりますので、借入をしないでキャッシュで住宅を購入する場合には適用がありません(ただし、マイホームについて借入をしていない場合であっても、バリアフリー改修工事や一般省エネ改修工事、三世代同居改修工事、耐久性向上改修工事などを行ったときは、一定の要件を満たすことで、所得税の税額控除を受けられる制度が別で用意されています)。また、土地のみの購入の場合にも基本的には適用がありません。

さらに、居住年以後10年間の各年のうち、合計所得金額が3,000万円以下である年が適用対象になります。この所得要件は1年ごとに判定します。その他、たとえば、住宅の新築・購入には次のような要件があります。

・住宅取得後6ヵ月以内に入居し、引き続き居住していること
・家屋の床面積(登記面積)が50㎡以上であること
・面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されるものであること
・民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構などの住宅ローン等を利用していること
・住宅ローン等の返済期間が10年以上で、分割して返済すること

中古住宅や増改築、一般住宅ではない場合は、それぞれ要件が異なります。国税庁の「マイホームを持ったとき 1」を参考にしてください。

このように、住宅ローン控除の適用要件は複雑です。住宅ローンを組むときには、ハウスメーカーや金融機関等から案内があると思いますが、最寄りの税務署や税理士にもご相談いただければと思います。

住宅ローン控除でどのくらい安くなるのか

住宅ローン控除で税額控除される金額は、次の表に基づいて計算します(一般の住宅の場合を前提とします)。

出所:国税庁「住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額の計算方法」より

表をみていただくとわかるとおり、居住年によって控除期間や控除額が異なるのが特徴です。たとえば、すべての要件をクリアしているとして、平成30年の年末の借入金残高が4千万円だとしたら、その1%である40万円が、個人の所得税額からマイナスしてもらえることになります。所得要件等を満たすのであれば、10年にわたり減税措置を受けられます。

住宅ローン控除は何もしないで自動的に適用してもらえるわけではありません。適用を受けるためには、一定の書類を添付したうえで確定申告を行う必要があります。ただし、給与所得者は、控除を受ける初年度に確定申告をすると、翌年以降は年末調整で控除が受けられる仕組みになっています。

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