キャリア

桐谷さん「四季報を読める人が“株の買い時”を逃すワケ」

株主優待投資の勘どころとは?

優待株が持っている3つのメリット

――今回の企画にはどういう協力をしたのですか。

私は優待に詳しいので、打ち合わせでいろいろとアイデアを出しました。渋谷にはしょっちゅう自転車で来て優待を使っているので、その話もしました。

おそらく、私が日本で最初に優待で生活した人だと思います。かつてはそれほど優待株が多くありませんでしたが、今は約1,500銘柄あります。私の場合、リーマンショックで超貧乏になって生活費がなくなって仕方なく優待で生活していたが、今は優待で生活している人がだいぶいます。

優待は株式投資のオマケですが、配当には約20%の税金がかかる一方、優待にはかからない。それに長期保有優遇があります。株を何年持っていても配当は配当ですが、400数十社は株を長く持っていると優待を増やしてくれる。長く持つと利回りが上がってくるということで、少額投資家にとっていいものなんです。

しかも身近な場所で、いろいろな用途に使えます。そうした醍醐味を企画の中に盛り込みました。

一方で、株主優待の唯一の欠点は「期限があるものが多い」ということ。期限があるので、期限別に分けた財布に入れて必死に使っています。それでも優待券は非常にいいものです。

優待財布の中身
使用期限ごとに優待券は整理して管理

たとえばレストランで、高いものを現金で払うのはもったいない。でも、優待券があると期限が迫ってくると使わないといけない。高いものでも食べられる利点もある。期限までに日程をやり繰りして使うのが面白いんです。使いきれないので友達を連れて食べに行くと、友達も増えたりする。優待をやるようになって楽しいことが増えました。

株価の動きに一喜一憂しなくていい

――桐谷さんの影響で、優待狙いで株を買う人が増えた一方、配当権利落ちで株価が下がって対応に困っている人も多そうです。

株価が10万円で、配当が2,000円、株主優待のクオカードが2,000円という株があったとします。配当と優待を合計すると4,000円。そうなると、配当の権利が落ちることで、10万円だったものが理論的には9万6,000円になるのは仕方がありません。

現実にはそれより下がる傾向もあって、それは優待の権利を取ったからそれでいいやと思って売る人が多いから。権利日を過ぎると株価が下がるのは覚悟していますが、次の権利日に向けてまた上がっていく。余っているお金で良い優待株を買って、株価の上下に一喜一憂せず、長く持つのがいいのではないでしょうか。

昨年12月に株価が急落した時も、信用取引をしている人はハラハラしていましたが、私は優待をもらうために持っているので、動揺しませんでした。優待廃止となると動揺しますが、株価の上がり下がりは気にしていません(笑)。

私はプロ棋士でしたが、株が暴落した時は成績が悪くなりました。精神的につらいので。でも、優待投資に変えてから、精神的に良くなって、そういうこともなくなりました。

ある将棋の先輩が株で大儲けして本業に力が入らなくなって、7年連続で降級したことがありました。値上がりを追求している株はハラハラします。応援したい会社の優待を買っていると、本業にも響かないので良いと思います。

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