はじめに

支出内容はこだわり過ぎに用心!融通を利かせて

働いて増収を見込むことは難しいし、支出も減らすことができないというのは、ちょっと困りますね。ただ、現状で働くには保育園探しが必要になることを考えると、まずは支出のカットを検討することが妥当だと思います。支出を見直し、余剰金をきちんと作って貯めていきましょう。

支出状況を客観的にみると、減らせそうな支出が見えてきます。お子さんが幼稚園や保育園に通っているわけではないのに支出額が多い教育費や、親子3人暮らしなのに6万円を超える食費などは見直しが可能ではないでしょうか。

教育費は、主に相談者さんの絵画の勉強にかかる費用だそうですが、将来どのような仕事に結び付けられそうでしょうか? もし、きちんと収入に結び付く可能性がなければ、趣味として位置づけ、支出の仕方を見直すことも可能だと思います。

食費は有機野菜などこだわり食材を使っているということですが、それによる効果は何かありますか? 将来の健康につながる可能性はあるでしょうが、時にはスーパーの安売り商品を食べているのであれば、どこまで体を気遣えているのかわかりません。

いろいろなことを信じて取り組んでいる様子を見ると、相談者さんはまじめで一生懸命な方なのでしょう。そういう方は「適当にする」ことが下手で、「このようにするべき」と思うと、なかなか融通が利かなくなってしまうことがあります。考え方を少し柔軟にし、理想と違う形でも問題ないと思えるように、やや適当に考えてもよいかもしれません。

客観的に支出を見直し、「~でなくてはいけない」という思い込みを少なくできると、支出を下げられると思います。

余剰金は役割別に分けて、教育資金作りも忘れずに

今回は老後資金ばかりが話題になりましたが、相談者さんは子育て中。これからお子さんにもお金がかかってきます。老後資金だけではなく、教育資金も準備できるように余剰金をバランスよく分けて貯めていきたいものです。教育資金は積立預金、老後資金はiDeCo(個人型確定拠出年金)などを活用して、貯めていく場所を分けることもよいと思います。

よく教育資金を投資で貯めたいという人もいますが、投資にはリスクがつきものですし、そのお金を使いたい時が売り時であるとは限りません。基本はきちんと貯蓄で資金を作り、長期的に使わない大学の入学資金やそれ以後の資金については投資で積み立てるなど、役割を分けるとよいのではないかと考えます。

まじめな人ほど冷静な判断が必要

将来必要になるお金のことを考えると、不安になる気持ちもよくわかります。ですが、自分が今何をすべきで、何を切り捨てるべきかを冷静に判断できなければ、間違った方向に行ってしまう可能性があります。

まじめな人ほど、セールストークを真に受けてしまったり、間違った情報を信じてしまったり、本来お金を使わないほうがいいところでお金を使ってしまうということが起こりやすくなるのです。そうならないよう、得た情報などは一旦「本当かな」と考え、調べてみるなどし、自分で客観的に切り捨てられる部分を見つけるようにしていきましょう。

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