はじめに
車のローンや奨学金の借入は住宅ローン審査に影響
次に住宅購入についてのシミュレーションです。例えば、フラット35(2019年4月「フラット35」の最も多い金利)を利用すると、返済期間20年で月々の返済は約12.2万円、返済期間30年とすると約8.9万円です。住居費が現状の1.8倍から2.4倍となってしまいます。
仮に、300万円の頭金が準備できた場合、適用金利も下がり、かつボーナス併用を加え、返済期間35年とすれば、月々返済を現在の住居費と同じ5万円にできそうです。
また、相談者様は連帯保証人になることを想定していますが、ご主人に負債があるので収入を合算して購入をお考えということでしょうか。
金融機関が融資を行う際に考慮する項目の一つに返済負担率があります。これは「年収に対して1年間に住宅ローンの返済に充てることのできる割合」です。
金融機関や住宅ローンの種類によって異なりますが、例えばフラット35であれば、年収400万円以上で35%以下(年収400万円未満で30%以下)を基準としています。年間返済額には、車のローンや奨学金など住宅ローン以外の借入額も加算されますので、借入可能額に影響があります。
しかし、住宅ローンの借入自体ができないわけではありません。なお、毎月きちんと返済していることも審査の対象となることから、ご夫婦で返済状況を共有しておくことが大事です。ご夫婦の負債について、どのように返済していくか、よく話し合って計画してください。
家計を一つにまとめて、夫婦で夢や目標を共有する
2つ目はまったく貯蓄ができないというお悩みですね。
生活費を分担して支払っていますが、家計全体の管理はどちらがされているのでしょう。互いの貯蓄額も知らないのでは本当にお金が貯まっているのかもわかりません。第2子も生まれ、教育資金の準備も必要です。ご夫婦で収入と支出、貯蓄金額の現状を把握し、「いつ」「何に」「いくら必要か」という家計全体のお金の流れを知ることが急務です。
育休中は収入も減少し、家計が苦しいと感じるご家庭は少なくありません。今後は、夫婦別財布ではなく、家計を一つにしてライフプランを描き、ご夫婦で力を合わせて将来のお金の準備をしていくことが大切です。
リボ払いについても生活費のために使ったとなれば、夫婦で改善すべきところを話し合い、協力して返済していくべきです。ご主人の財形貯蓄などから返済に回すことも検討してみてください。
急な出費、例えば、冠婚葬祭、家電の修理や買い換え、自動車税、家族の誕生日や記念日のお祝いなどは、事前に予算取りをしておきます。使うことを前提とした「予備費」として、貯蓄とは別口座を作り、毎月の積立とボーナス時の積立で準備します。使うことが前提なので、この予備費から安心して払えます。また、年間の予備費が余った際には相談者様の“ヘソクリ口座”に回すというのはどうでしょう。やりくりが上手くいったご褒美です。
育休中の今こそ、家計改善のチャンスです。夫婦一丸となって夢のマイホームを手にしてくださいね。
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