はじめに

長らく続く、低金利。マイナス金利の導入もあいまって、定期預金の金利は比較的高めのところでも0.01%と限りなくゼロに近いのが現実です。

おまけに目先では延期になったとはいえ、将来的にはさらに消費税が上がるとなれば支出は増える一方。これからは、一人ひとりが少しでもお金を「増やす」ための努力がますます必要となってくるでしょう。

そこで注目を浴びているのが、「投資」です。とはいえ、投資にはリスクも。はじめて投資にチャレンジする人におすすめなのが、コツコツ積み立てるスタイルの積立投資です。積立できる商品にもさまざまなものがありますよ。


積立投資で効率的にお金を増やす

確実にお金を貯めるための王道の方法といえば、毎月コツコツ定期預金を積み立てることではないでしょうか。でも、この場合、確かにお金は貯まりますが、利息はごくわずか。そこで考えたいのが、積立投資です。

仮に毎月1万円を、金利0.01%の定期預金に積み立てるとしましょう。10年間、金利がそのまま変わらないとしたら、10年後の元利合計額は120万595円(税引前)。利息の額はわずか595円です。

では、毎月1万円を投資商品で積み立てて、仮に利回り3%で運用できるとしたら、どうでしょうか。

10年後の元利合計額は139万8,139円(税引前)。うち利息分は19万8,139円です。定期預金に比べると、利息の額は約333倍にもなります。

同じようにコツコツ積み立てる場合でも、定期預金よりも高い利回りが期待できる投資商品で積み立てていくほうが効率よくお金が増えることがわかりますね。

そのうえ、積立投資は一度申込めば毎月自動的に口座から投資資金を引き落として投資商品を購入してくれるので手間要らずです。まさに効率的なお金の増やし方といえそうです。

高いときは少なく、安いときはたくさん買える

通常、投資をする際には、「いつ」「いくらで」「どれだけ」購入するかのタイミングを決定しなければなりません。プロでも神経を使いますが、投資ビギナーにはより大変。毎月自動的に投資商品を購入してくれる積立投資は、投資タイミングに悩む必要がない点も魅力のひとつです。

積立投資では毎月一定額ずつを購入するため、価格が高いときは少なく、安いときはたくさん買うことになり、平均購入単価を下げやすくする効果があります。こうした購入方法を、「ドル・コスト平均法」といいます。

ただし、「ドル・コスト平均法」によって、100%確実に平均購入単価を下げられるわけではないという点には注意が必要です。

例えば、購入スタート時がもっとも価格が安く、その後、右肩上がりになっていった場合には、最初にまとめて購入したほうが購入単価は安くなります。投資の世界では、価格は上がったり下がったりを繰り返すことが通常ですから、多くの場合には積立投資には大きなメリットがありますが、決して万能ではないということは覚えておきましょう。

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