はじめに

iDeCoに移換しても損失は確定してしまう

新しい会社に企業型DCの制度がない場合は、Aさんも言っていたように「iDeCoへの移換手続き」をすることで、iDeCoでの運用ができるようになります。退職日の翌日を含む月から6カ月以内に、次の手続きをします。

(1)金融機関にiDeCoの口座開設をする(企業型DCに加入していたことも伝える)
(2)「個人別管理資産移換依頼書」に必要事項を記入して提出する
(3) 自動的に前の企業型DCの資産が売られ、iDeCoの資産に配分される

こちらも前の企業型DCの資産が売られてしまう以上、転職のデメリットを取り除くことはできません。

iDeCoは企業型DCとは違い、自分で掛金を拠出する必要があります。とはいえ、毎年の確定申告で掛金は全額所得控除でき、所得税や住民税を減らすことができます。また、運用益も非課税で、受け取りのときにも控除が使えます。

iDeCoでは、毎月の口座管理料などの手数料も自分で負担する必要があります。どの金融機関(運営管理機関)でも、国民年金基金連合会や信託銀行にかかる手数料は発生します。しかし、金融機関への手数料は、無料のところと有料のところがあります。当然、無料のところを選んだ方が、手数料負担は軽くなります。

なお、iDeCoの口座開設には1〜2カ月かかると思っておいたほうがいいでしょう。iDeCoにすることを決めたら、早めに口座開設・移換手続きを済ませるようにしましょう。

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