老後

企業型確定拠出年金の運用成績がマイナス、この先どうすべき?

FPの家計相談シリーズ

老後の収入は支出を上回るか?マネープランを見える化する

ここまで確認されたら、具体的なマネープランを作ってみましょう。現在の支出は月額14万円ということですが、公的年金や企業年金等からの収入がそれを上回るでしょうか。毎月の収支は、プラスでしょうか、マイナスでしょうか。

ここまで見える化できると、今後、何歳までお仕事を続けられるか、さらに続けられる場合はどのくらいのペース(フルタイムか、パートタイムか、など)で続けるか、など具体的に検討できるのではないでしょうか。

また、今後の家族構成にもよりますが、現在のご自宅から住み替えることで、手元資金を手厚くするという選択肢も考えられるかと思います。

いつ受け取るかで変わってくる運用期間

マネープランをつくることで将来のお金を見える化できたら、これまで100万円ほど拠出されてきたお勤め先の確定拠出年金がどのタイミングで必要になりそうか、自ずとわかってくるのではないでしょうか。

当面お仕事を続けられ、家計としての収支が現在のように黒字を維持できるのであれば、現在63歳ということですから、最長で70歳になるまでの7年弱の期間は運用を継続することができます(70歳時点で一時金として受け取るか、それ以降に年金形式で受け取るかを選択することになります)。

一方で、できるだけ早めに受け取りたいということであれば、規約にもよりますが、企業型確定拠出年金の加入年齢の上限は65歳ですから、65歳まで働く場合、それまでは拠出を続け、65歳到達時に一時金として受け取ることになります。この場合、残りの運用期間は2年足らずということになります。

運用をして増やしたいなら「つみたてNISA」がおすすめ

このように考えると運用期間は必ずしも長くないので、現在の状況から、リスク資産での運用を再開するという方向はおすすめしません。むしろ、確定拠出年金の拠出時のメリット、所得控除による節税を活かしつつ、運用商品としては元本確保型の預金や保険商品を選ばれるのがよいのではないでしょうか。

もし、少しでも運用で資産を増やしていきたいとお考えなのであれば、期間などの制約がある確定拠出年金ではなく、20年間の非課税期間があり長期の運用に適している「つみたてNISA」を活用されることをおすすめします。

つみたてNISAであれば、口座管理などで手数料もかかりませんし、必要になった場合はいつでも解約して使うこともできますので、資金の自由度という意味ではこちらを軸に考えていくのがよいでしょう。

なお、リタイアメントプランにもよりますが、無理に運用せずとも、家計管理をしっかりやりながら、預貯金中心での資産形成でもよいのではないかという印象を持ちました。


以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

1 まずは今後の収入、支出を確認した上で、働き方も含めたリタイアメントプランを考えましょう。
2 公的年金、お勤め先からの退職金などを具体的に確認し、現在の確定拠出年金をどの時点で受け取る必要があるか検討しましょう。
3 確定拠出年金口座では残された運用期間がそれほど長くないことから、もし運用をしていきたいのであれば、資金の自由度が高いつみたてNISAがおすすめです。
4 ただし、リタイアメントプラン次第ではあるものの、預貯金中心の資産形成で十分な可能性もあるかと思います。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

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