はじめに
一般的な鉄道の線路では、まくらぎの上に鉄のレールが2本締結してあります。
このレールの断面がどんな形になっているかご存知でしょうか。
ふだん見ることがないものなので、ご存知でない方もいるでしょうが、レールの断面は、漢字の「工」という字に似た形をしています。
一般的なレールの断面
山陽電気鉄道や伊豆箱根鉄道のように、この形を社章に盛り込んでいる鉄道会社も存在します。
一般的なレールには、「頭部」や「底部」と呼ばれる部分があります。「頭部」は車輪と接する部分で、幅が狭くなっています。「底部」はまくらぎと接する部分で、幅が広くなっています。「頭部」と「底部」の間は細くくびれており、「頭部」よりも幅が狭くなっています。
このような断面のレールは、「平底レール」と呼ばれており、日本の鉄道だけでなく、世界中の鉄道で使われています。
そこで問題です。鉄道のレールの断面は、なぜこのような形になったのでしょうか。レールの歴史をざっくりとたどりながら、その理由を探ってみましょう。