はじめに

国内チケットは買っておいて損なし

もう1つ、清水さんが注意をうながすのが通勤定期券です。

定期券は半年や1年で買う人も多いと思いますが、9月30日までに買えば税率8%の一方、10月1日以降に買うと10%となります。「5万円、10万円するものなので、2%の税率の差は大きい。9月中には駅の窓口はかなり混雑するでしょう」(清水さん)。

一方、電車や飛行機のチケット、演劇や映画、美術館などのチケットは、9月中に購入した場合、10月以降に使用するものであっても、経過措置として8%の税率が据え置かれます。確実に使う予定があるという人は、事前にチケットを買っておいてもよいかもしれません。

国際線の航空チケットは、そもそも消費税がかかりません。年末年始の海外旅行の航空券に関しては気にする必要はないようです。

開始後の混乱は必至

ここまでさまざまな例を見てきましたが、総じて言えるのは、今回の軽減税率制度の複雑さ。10月1日以降は、さまざまなトラブル・混乱が予想されます。

清水さんは「今回の軽減税率は子どもや高齢者に理解が難しいうえに、ポイント還元が受けられるキャッシュレスをうまく使えない人もいます。店舗側だって、キャッシュレスに対応できない店もある。社会的弱者にもっと優しい消費税制度になるべき」と指摘します。

この記事も合わせて、「MONEY PLUS」では【スーパー編】【ハレの日編】
【おでかけ編】と3回にわたって軽減税率について解説してきました。買い物の前に、その商品が税率8%なのか10%なのか迷った際は、参考にしてみてください。

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