はじめに

固定費に見直しの余地アリ?

現在も家計のやりくりをがんばっていらっしゃると思うのですが、4年後から、さらに大変な時期が6年間も続くとわかると、なんとかそこを乗り越えるために、今からできる対策を取る必要性に気づくことでしょう。

ご相談者さんの家計を拝見すると、固定費に見直しの余地がありそうです。保険料、通信費、教育費の3つに注目をしてみましょう。

掛け捨ての死亡保障は見直しで安くなる可能性大

保険料は現在、月に5万円を支払っています。この保険料5万円というのは一般的に見てかなり大きな金額です。

貯蓄性の保険(終身保険・個人年金・学資保険など)に、今よりもかなり予定利率が高い時に加入して、その保険料が5万円のうち3万円以上を占めているのでなければ、見直せる可能性が高いと考えられます。

2018年4月に保険料計算のもとになる標準生命表が改訂されました。改定により平均寿命が延びたため、生命保険会社では、それ以降、掛け捨ての死亡保障の保険料を引き下げる会社が相次ぎました。また、健康診断結果がよければ保険料を割引く会社も出てきています。

ご相談者さんも、加入している保険の保障内容をよく確認してみましょう。不必要な保険や特約があればカットして、必要な保障だけを残します。ご夫婦の死亡保障と医療保障を中心に複数の保険を比較してください。合計保険料は2万円以下に抑えられるはずです。

続いて、通信費ですね。お子さんの年齢的にもスマホの契約台数が多いと思います。キャンペーンのタイミングなどを見ながら、家族全員が同じ携帯会社の格安スマホに切り替えるなど、通信費の見直しにチャレンジしてください。

公立に通う3姉妹、ピーク前の教育費は大幅カットも検討を

保険と通信費の見直しからお話をしてきましたが、実は、ご相談者さんの家庭で一番見直す余地がありそうなのが、教育費です。

現在、ひと月の教育費を14万円使っていますが、現在が教育費の一番ピークであるならともかく、公立の小学・中学・高校にお子さんが通い、3人のうち一人も受験生がいない状態で、教育費月額14万円は高すぎます。

習いごとや塾など、やらせてあげたいこともたくさんあると思いますが、いまのペースで教育費を使い貯蓄を増やせないでいると、高校や大学の授業料が捻出できない可能性があります。今から4年後には大学生と私立高校生が一人ずつ、6年後には大学生が二人と高校生が一人になります。

現在、学資保険3万円と貯蓄5万円を貯蓄していますが、これでは年間100万円。子どもひとりの教育費ピークには対応できても、2人3人とピークが重なったときには対応できず、大きく貯蓄を取り崩していくことになります。そのための貯蓄を今からハイペースで増やしていきましょう。

保険料を3万円、教育費を仮に半分にして7万円減らせたら、月に10万円の削減ができます。いまはこれくらい大胆な家計の見直しが必要です。がんばっている子ども達が、将来、本当にお金を必要としたときに困らないよう、家計を見直していってください。

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