はじめに

「特別支出」も忘れずに!家計は年単位・20年先まで意識する

支出の内訳には、毎月かかる費目が並んでいます。生活をしていくということは、食費や水道光熱費以外にも、いろいろな費用がかかり、毎月の収入から支払うことができなければ貯蓄を取り崩すことになります。

車のローンが終わったということですが、5年後くらいに買い替えることにはなりませんか? 次の買い替えは、ローンを組まずに貯蓄で一括払いするといいですね。利息分を払わずにすみます。あまり古くならないうちに下取りに出すとおトクという考え方もありますが、長く乗って「車関係費」の支出を増やさないようにした方がいいでしょう。

洗濯機や冷蔵庫も、一定期間で買い替えるはずです。少し性能の高いものが欲しいと思うと、どちらも20万円くらいはします。毎月の収入で払える額ではありませんから、これらの特別な費用も、7~8年ごとにかかるものとして計画しておく必要があります。

夫婦の親の介護などが生じれば、その負担もしなくてはいけないかもしれません。

家計は、常に「今月」の収支が気になるものです。けれど、「年単位」と「この先20年、30年」を意識してやりくりすることも必要です。

「教育費+夫婦の老後生活費」を意識して浮いたお金は貯蓄

特別費を考慮せず、子どもが二人とも大学まで公立(大学は国立で自宅通学)であって、生活費がずっと変わらないままであれば、下の子が大学卒業する時点の貯蓄残高は約880万円と見積もることができます。

自宅通学で二人とも私立大学の場合は、貯蓄残高約350万円、高校から私立だとマイナス1万円です。

図1

実際の生活では車も買い替えるでしょうし、家電も買い替えざるを得ませんから、上記の貯蓄残高からそれらの金額を差し引くことになります。

子どもの進路がオール公立または大学だけ私立であれば、車や家電の買い替えも可能かもしれませんが、高校から私立ということになると、計算上、特別費はまったく用意できていないことになります。

なにより、夫婦の老後生活費は、いずれのパターンでも足りません。シミュレーションは下の子が大学4年生までですが、相談者も夫も健康な状態で、できるだけ長く収入を得られるようにする必要があることはお分かりいただけると思います。

今、目の前にかわいいお子さんがいて、その子たちの人生の可能性を開くことができるのならと、習い事にお金をかけたい気持ちはよくわかります。ただ、ここで習い事にお金を振り向けてしまうと、長い目で見たときに家族全員がハッピーになれない可能性が高まることがシミュレーションから読み取れます。

教育費については、平均的な金額で試算していますので、新たな習い事費は幼保無償化で浮いた3万円ではなく、現状の教育費1万円に収まるようにすれば、シミュレーションを超える赤字にはならずにすみます。

幼保無償化や引越しで浮いた家賃分などは、お子さんたちの高校以降の教育費と夫婦の老後生活費のために、貯蓄にまわすといいでしょう。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

この記事は参考になりましたか?