はじめに

タイ語や英語はどのくらい必要なのか

いちばん気になるのは語学力かもしれません。言葉についてはこの後の章で詳しく解説しますが、結論から言えば、高レベルな語学力がなくてもタイ就職は十分に可能です。業務によっては、営業先も同業者も日系企業で、やりとりする相手が日本人だったりするからです。

とはいえ日本語以外まったく話せません、ではどうにもなりません。日系企業だって、たくさんのタイ人社員に支えられているわけで、彼らとコミュニケーションできなければ仕事にはなりません。そのあたりも考慮し「日常会話程度の英語力」を条件としている企業が多いでしょうか。加えて「タイ語能力あれば尚可」という一文が添えられていたりもします。

この「英語力」というのは、ビジネスレベルではなく、社内での意思疎通ができれば、というほどのもの。TOEICやTOEFLなどの高スコアを条件とする企業は少数です。

まずは現地に飛び込んでみるのも手

もちろん、英語やタイ語での高いスキルがあれば、より待遇のいい仕事を見つけることができます。とくにタイ語スピーカーとしての能力があれば、現地採用として非常に重宝されます。

そこで、直接タイに乗り込み、まずタイ語力を磨く道を選ぶ人もいます。現地には外国人対象のタイ語学校がたくさんあり、月5,000バーツ(約1万7,600円)くらいから通うことができます。留学ビザを取得できる学校もあります。

ここで半年ほどみっちりとタイ語を学び、また部屋を借りてタイの暮らしに慣れていく。そして生活をタイ語でこなせるようになってきたら、就職活動をはじめるのです。

バンコクにも日系の人材会社がいくつもあり、ここに登録して仕事を探すことが可能。それにいまはだいぶ減ってはきましたが、現地で発行されている日本語フリーペーパーなどでも求人情報が載っています。

現地の日本語フリーペーパーは情報の宝庫

侮れないのは口コミです。仕事を決める前にとりあえずバンコクで暮らしてみて、学校に通い、日本人同士の集まりなどにも顔を出していくうちに、知り合いができてくるでしょう。その人間関係の中で「あの会社がいま人を探してる」「誰か営業できる人を知らないか」なんて話を聞くものです。そんなきっかけから、とくに就職活動をせずに仕事が決まった、なんて人もたくさんいます。

それと、人材会社に登録しても仕事のアテもなければスキルも経験もなにもない人は、現地に行って人脈を広げるのが一番です。よほど問題ある人でなければ、なにか仕事は見つかるものです。ややブラックな企業かもしれませんが、そこをスタート地点としてステップアップしていくこともできるのがタイの社会なのです。