はじめに

タピオカより信憑性の高いシグナルは?

結局のところ、タピオカブームと株価暴落は今回もたまたま一致していただけで、「錯誤相関」であるという疑いをぬぐうことはできません。資産運用の判断をタピオカに任せてしまうのは、やはり恐ろしいことです。

それでは、タピオカよりも信憑性のある指標はないのでしょうか。

実は、タピオカブームよりも早く景気の腰折れを示唆していた指標があります。それは、内閣府が公表する景気動向指数です。今回は、内閣府の景気動向指数の1つである先行指標のCI(コンポジット・インデックス)から確認していきましょう。

景気動向指数のうちCIは、景気の“山”の高さや“谷”の深さのみならず、景気拡大や後退の勢いを確認することができます。今回確認するCI先行指数は景気に先行する代表的な11指数を合成したものです。

そこで、日経平均株価指数のグラフにCIを重ねて、その推移を確認してみましょう。

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ここ30年程度の状況をみると、CIは、株価と比較して少し早めに景気の山と谷の出現を暗示している様子が伺えます。2016年から2020年あたりの推移を確認すると、CIはタピオカブームが始まるよりも前から、景気の息切れ感を示していることがわかるのではないでしょうか。

これまでの傾向からすれば、CI先行指数は80ポイントを割る水準が景気の“谷”となり、100ポイント近辺が景気の“山”となっています。

しかし、2009年2月にはバブル崩壊よりも低い72.2を記録したこともあります。足元の数値は2020年1月の90.5であることから、まだまだ底入れとは程遠いという可能性に注意しなければなりません。

仮に2月、3月分のCI先行指数が80を下回ったとしても、一部ではリーマンショック以上の経済ダメージが懸念されている以上、CIが直近の最低値72.2を下回ることも念頭においておくべきでしょう。

長期投資といえども、これから始めることを検討されている方はもう少し様子を見る方が賢明なのかもしれません。

<文:Finatextグループ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 古田拓也>