はじめに

積立型の終身保険よりも確定拠出年金を勧める理由

積立型の終身保険や変額保険に入っている場合は解約をおすすめします。途中解約すると解約返戻金が少なくなってしまいますが、その場合も払い済み保険にして寝かしておき、新たな積立を止めるか、解約返戻金が少なくなってしまってでもそちらを元本にして投資をしたほうが良いと思います。

「銀行は0金利で貯蓄をしていても増えませんが、うちは予定利率3%です」などのうたい文句で、保険の営業マンに勧誘されることが多いですが、この「予定利率」と、銀行の金利とは別物になります。計算してみると3%予定金利といわれているモノの実態はほとんど0.4%から0.6%ぐらいの金利になっていることが多いです。こうなると、たいして増えないので長期でお金を引き出せない状態が続く上にインフレ負けする可能性が高く、また外貨建てであれば為替負けする可能性もあります。

この積立型の生命保険に入るくらいならば、お勤めの会社に企業型確定拠出年金の仕組みがあれば、そちらを活用するもよし、ない場合も個人型確定拠出年金を利用したほうが、掛け金に対する所得控除が10%前後得られるので、圧倒的に有利です。この確定拠出年金で戻ってくる金額以上に高い利回りの変額保険や終身保険は現在ありません。仮に1万円を確定拠出年金で積み立てると、年間12万円拠出することになりますが、年末調整で10%の1.2万円ほど返ってくることになりますし、住民税も翌年の6月から少なくなります。

以上のことから、保険は大幅に改善できると思います。

次に見直すは通信費。変動費は長期的な視点で

通信費0.7万円は、Wifiを家に引いていて携帯電話も支払っているということであれば妥当な金額と思いますが、もし、携帯電話だけで0.7万円ということだとすると、格安SIMや格安携帯に変えることで0.3万円から0.4万円は月額費用を下げることが可能です。現在34歳でらっしゃいますが、携帯電話はこれからもずっと利用していくことになると思います。仮に90歳まで携帯電話を使うとして、毎月0.4万円下げられているとすると、その差は約269万円になります。90歳の時点で269万円あるのと、無いのでは安心感がぜんぜんちがいますよね。

残りの費目についてですが、切り詰めようとすれば、食費もお小遣いも、その他の衣服美容費用も節約することは可能だと思います。ですが「お金は使うもの」でもありますし、厳しい節約はえてして続かないものです。変動費の改善は長期的な生活リズムや価値観の形成が必要になります。マネーフォワードMEなどの自動家計簿をつけると共に、支出の必要性を振り返る習慣をつくってみてくさい。ということで、長期的には変動費の改善を年頭おきつつ、まずは固定費の見直しをしていくことに注力ください。

仮に住宅費で-1万円、保険で-1万円、通信費で-0.3万円を節約することができれば苦も無く-2.3万円の支出改善になり、年間では27.6万円の収支改善ができますね。ここまで改善することができれば、日々の収入の中で赤字から脱却できますし、もしボーナスが出た場合はまるごと貯蓄が増えることになると思います。そして、現在130万円の投資をしていらっしゃいますが、確定拠出年金をしていない場合は、複利運用で老後資金をつくることができますので勉強なされるとよいと思います。

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