はじめに

家計の見直し、どこから手を付ける?

現在の家計を拝見すると、見直しの余地がありそうです。以下に、見直し後の数字を太字で示しました。

【支出の内訳】 
・住居費:8.5万円
・食費:8万円→7.0万円
・水道光熱費:4万円→3.0万円
・教育費:4.8万円→1.8万円
・保険料:2万円→0.7万円
・通信費:2.6万円→1.6万円
・車両費:6万円
・お小遣い:1.5万円
・その他:3.6万円
<支出計 41.0万円>→33.7万円(現在よりも7.3万円減少)

説明していきましょう。まず、食費がお子さんの年齢の割に高めでしたので、1万円減としました。中高生になると今以上に食費が増えますから、今のうちに食費をコンパクトにしておきましょう。また、水道光熱費も少し高めです。こちらも、お子さんが大きくなって生活時間が変わってくると上昇しやすい費目ですから、今のうちに1万円程度減額を検討してみてください。

下のお子さんは3歳ということですから、幼児教育無償化で幼稚園代が減額できるため、こちらは3万円減としました。

保険料も2万円とありますが、死亡保障と医療保障お二人分でも掛け捨てのネット生保でしたら、7000円以内で抑えられそうです。学資保険や終身保険など貯蓄性の高い保険があっての2万円でしたら、現状のままでも構いませんが、内訳をもう一度確認してください。

通信費も家庭用のWi-fiやご夫婦の携帯代、固定電話代が入っていると思いますが、工夫次第であと1万円程度減額できそうです。

これらをすべて実行すると、月額7.3万円の支出が減らせることになります。

住宅ローン借り換えプランは低金利に飛びつかないで

現在のローンは、当初10年固定(1.2%)の35年ローンの返済4年目ですね。ということは、残りの部分に注目すると、あと6年間1.2%の金利で返済した後は、25年間の変動金利期間が残っていることになります。

現在、「住宅ローン 当初10年固定特別金利プラン(0.57%)」といった借り換えプランもあり、魅力的に見えますが、相談者さんの現在の残額をそのまま借り換えると、さほどメリットが出てきません。このプランを展開する金融機関の場合、借り換えにかかる諸費用が90万円近くかかるため、借り換えの金利差のメリットを打ち消してしまうからです。

あくまでも予測ですが、コロナの影響で経済停滞は続くと思われるため、金利はすぐには上がらないでしょう。そこで、借り換えをする前に、老後資金用に確保してある600万円のうち、260万円を繰上げ返済し、残債を2400万円程度に減らすることから始めましょう。

結論。家計のスリム化+貯金とローンの繰り上げ返済を

まとめると、このようになります。

<月々の積立可能額> 
現在の積立額(貯蓄3万円+積立投資4万円)+家計見直し分7.3万円=14.3万円

<積立の目的>
第1子の教育費3.8万円+第2子の教育費3.0万円+修繕費1.0万円+その他(老後資金・余裕資金・車の購入費等)6.5万円=14.3万円

これくらいに家計がスリム化できたら、その他の積立6.5万円のうち、半分程度を住宅ローンの返済に充てても問題がないでしょう。あと6年ほどある固定金利期間中に、繰上げ返済をしていくことで、借換え費用をかけることなく残債を減らし、期間を短縮できます。

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