はじめに

【パターン3】共同口座を作らず、双方がお互いの口座を共有する方法

図

【パターン1】のように共同口座は作らず、それぞれの口座から家賃、水道光熱費、食費などを分担してまかなう方法です。収入等の状況を見ながら、目標額を設定して、口座引き落としなどで貯蓄も行い、夫婦それぞれが、お互いの口座をチェックできるようにします。

【メリット】
メリットは、わざわざ共同口座を作ったり、入金したりするなどの手間がかからないこと。そして、お互いのお金の使い道や資産状況が常にわかるので、言葉はやや乱暴ですが、「監視」効果もあります。

何より、この方法の場合、資産運用や家計管理など、お金に関する話し合いを定期的に行う必要があるので、お互いのライフプランに対する考え方や価値観など、意思疎通を図れるという効果大。

【デメリット】
デメリットは、お互いの口座の詳細をオープンにすることに理解が得られるかどうかです。また、口座をチェックできると言っても、自分の口座のお金に対する裁量権は高いわけですから、クレジットカードなどで、高価な買い物をしたり、外食をしたりして、好きなように散在してしまう配偶者はお金が貯まりません。

相談者にお勧めの【パターン4】とは?

典型的な家計管理法3つをご紹介しましたが、それぞれメリット・デメリットがありますよね。そこで、これら3つの方法を踏まえて、もう一つ、ご相談者さんにお勧めの家計管理法があります。

それが 【パターン4】口座を目的に合わせて複数持つ です。

図

【パターン3】の変形とも言えますが、共同口座を作らず、夫婦で話し合って、生活費の拠出やこれからのライフプランに必要な貯蓄額を算出するのは同じです。その上で、別途、口座を作り、給与振り込み口座から一定額をそこに入れて、自由に使えるようにします。もちろん、その口座の詳細を相手に伝える必要はありません。

要は、オープンにする口座とクローズドにする口座を分けるわけです。もちろん、ライフプランに応じてクローズド口座にいくら振り込むかは話し合う必要はあるでしょうが、たとえば、残業代や昇給分は自由に使えるなどにすれば、仕事に対するモチベーションも上がるでしょう。クレジットカードの引き落とし口座をその口座に設定するのも可です。

とはいえ、口座の大部分は相手に把握されるわけですから、自分の収入は自由に使いたい人には不向きですし、ある程度、自分で家計管理ができることという前提付きです。

子どもが成人になるまでにいくらかかる? 将来必要なお金をプロに無料相談![by MoneyForward]